住田に募集停止の可能性 大船渡・普通は1学級減と予測 いずれも令和10年度に 県教委 県立高校の学級減等時期公表
令和8年8月20日付 1面
県教育委員会はこのほど、県立高校における令和9年度の編成と、10年度から12年度の3年間に予測される学級減等の時期を公表した。9年度、気仙3市町を含む沿岸南部地区で募集学級数の変更はなかった。一方、進学率や中学校卒業予定者数などをもとに推計した予測される学級減等の時期(別表)では、10年度に地域校(1学級校)の住田が募集停止、大船渡・普通科が1学級減となる可能性が示された。予測ではあるものの、少子化を受けて県立高校の入学者数は年々減少が続いており、今後の動向が注視される。(三浦佳恵、7面に関連記事)
県内全域における8年度の募集学級数と募集定員(1学級40人)は、全日制が209学級8360人、定時制が14学級560人。合計は223学級8920人。
9年度の募集学級数に変更があるのは全日制のみで、県内6地区のうち、中部の黒沢尻工に半導体工学科1学級を新設。一方、中部2校、盛岡、県南、宮古、県北の各1校で1学級ずつ、計6学級が削減され、県全体では5学級200人が減る。全日制と定時制を合計した募集学級数と定員は、218学級8720人となる。
気仙3市町と釜石市、大槌町からなる沿岸南部地区は唯一、9年度の募集学級数、定員に変更がなかった。学級数は本年度と同様の全日制22学級、定時制2学級の計24学級。募集定員も全日制880人、定時制80人と変わらない。
併せて示された予測される学級減等の時期は、過去3カ年における市町村別の各校への進学率、中学校卒業予定者数などをもとに、機械的に推計したもの。今回は6~8年度分を踏まえて推計を行った。
その結果、10年度に住田が募集停止、大船渡・普通で1学級減の可能性を提示。このほか、沿岸南部では同年度に釜石・普通(理数)が1学級減、12年度に釜石商工・電気電子が募集停止となる予測も示された。
4月に策定された「第3期県立高校再編計画」(8~17年度)の参考資料では、住田と大船渡・普通は同計画の後期(13~17年度)に当たる13年度にそれぞれ募集停止、1学級減の可能性とされていた。
しかし、新たな推計では、いずれも予測時期が3年前倒しとなった。本年度の県立高校入学試験における入学志願者数をみると、住田は定員40人に対して13人。9年度の入学志願者数が20人以下となる場合には、「原則として翌年度から募集停止」という基準に当てはまる。
大船渡・普通は定員160人に対し、入学志願者数は107人。1学級分(40人)を超える空きが生じた。
県教委が今回示した時期は、あくまで予測であり、募集停止や学級減を決めるものではない。9年度入試以降の入学志願者の状況により、変更が生じる可能性がある。
県教委高校改革課の田山健太郎課長は「予測時期の公表は『マイナスの影響が生じる』との意見もあるものの、何も知らせないままで募集停止や学級減を発表するのも責任ある態度ではない。取り組みの必要性や状況を、関係機関と共有することが大事」と、公表の必要性に言及。
そのうえで、「予測される今後についてを学校や地域と共有し、今後どうしていくか、どんな取り組みが必要かをともに考えていく」と話している。
県立高校を巡る気仙の動きをみると、同計画において高田・海洋システムを10年度に、大船渡東・食物文化を12年度に募集停止し、海洋システムと食物文化の調理師養成施設を宮古水産に集約する方向性が示されている。食物文化の調理師養成施設以外の家庭の学びは、大船渡東・農芸科学の中で維持する考えで、学科名の変更も検討するとしている。
大船渡・普通には9年度入学生から単位制を導入。県沿岸部の県立高校・普通科では初めてとなり、理系人材の育成や難関大学への進学などに対応する。






