主要行事の人出 前年割れ 気仙の夏決算 天候不順の影響色濃く
令和8年8月23日付 1面
気仙は今年の夏、曇りや雨の日が多かった。3市町の主要な行事はおおむね計画通り開催されたものの、天候不順の影響で昨年より人出が少なかったケースが相次いだ。大船渡、陸前高田両市の海水浴場も開設日数が昨年を下回り、客足は鈍った。イベントの集客面では全体的に苦戦を強いられた傾向にあるが、夏ならではのイベントを通じて地域に活気をもたらした。(高橋 信、菅野弘大、阿部仁志)
夏まつり道中踊りは昨年と同規模/大船渡

雨の中行われた「三陸・大船渡夏まつり」の市民道中踊り(8月1日)
大船渡市では7月31日、8月1日、夏の一大行事「三陸・大船渡夏まつり」(同実行委員会主催)が、大船渡町の茶屋前岸壁や中心市街地エリアを会場に開かれた。メインの1日はあいにくの雨に見舞われたが、ほぼ予定通りのプログラムを実施。目玉の一つである市民道中踊りは昨年と同規模の約30団体合計約1300人が練り歩き、雨天のまちなかに活気を呼び込んだ。フィナーレの花火大会は、大勢の人が傘を差しながら観覧した。
実行委は同まつりの来場者数を公表していない。担当者は「雨の影響で駐車場の空きは昨年よりもあったが、安全に予定通り開催できた」と総括する。
盛町灯ろう七夕まつり(同町夏まつり実行委員会主催)は6、7日、同町のさかり中央通り商店街を主会場に開催され、趣向を凝らした七夕山車が運行された。
大船渡町の市魚市場では14、15の両日、水遊びイベント「ウオータースプラッシュ2026」(同実行委員会主催)が開かれた。5年目の今年は初の2日間開催となり、実行委によると来場者数は約2000人(速報値)。市外からも親子連れらが多数訪れ、主催関係者は「来年も2日間開催を目指す」と手応えを語る。
昨年2月の大規模林野火災で被害に遭った三陸町綾里では、地元出身の若者らでつくる実行委員会が14日、「綾里夏祭り 盆踊り大会」を開催。お盆の時期には、大船渡町の「キャッセン海灯り」、三陸町越喜来の「三陸港まつり」など、東日本大震災の犠牲者や先祖を供養する行事も行われた。
海水浴場は越喜来浪板、綾里の2カ所で7月18日から8月16日まで開設された。吉浜海水浴場は開設が見送られた。
海水浴客数は2カ所合わせて2909人で、前年比1795人(38・2%)減となった。海水浴場別では越喜来浪板が前年比1379人(40・8%)減の2005人、綾里が同416人(31・5%)減の904人。開設期間が昨年よりも短かったことや、荒天や台風の影響で遊泳中止の日も相次いだため客足減につながった。
悪天候多く海水浴場の利用落ち込む/陸前高田

天候不順などで昨年よりも利用が落ち込んだ高田松原海水浴場(8月8日)
陸前高田市では7月18日~8月16日、高田松原と広田の2海水浴場が開設された。
運営した市観光物産協会によると、高田松原海水浴場の客数(高田松原ウオーターパーク除く)は1万2442人で、前年比3992人(24・3%)減。開設期間を通じて雨天が多く、客足が増える土日祝日に悪天候が重なり、海水浴に適した気候の日が少なかったことなどから、前年より利用が落ち込んだ。
同海水浴場では期間中、陸前高田ビーチバレーボール大会(同実行委員会主催)やフレスコボールの公式戦「リクゼンタカタカップ」(日本フレスコボール協会主催)などのビーチスポーツ大会が開かれ、愛好者らの活気が広がった。
広田海水浴場の客数は5410人で、同3907人(41・9%)減となった。稼働日数は高田松原が29日、広田が25・5日だった。
7月18~20日は、高田町のまちなか広場周辺で「お天王さま夏祭り」(陸前高田商工会青年部主催)が開かれ、18日夜には「チャオチャオ陸前高田道中おどり」が催された。申込制の第1部は、昨年より2団体多い16団体約340人が参加し、群舞を繰り広げた。
8月7日には高田町のうごく七夕、気仙町今泉地区のけんか七夕が催行され、昼の部、夜の部ともに多くの人で活気づいた。11日の矢作町下矢作地区の下矢作灯篭七夕は、台風接近に伴い夜の部のみの開催となったが、地域一体で盛り上がった。
気仙町の道の駅高田松原は、8月5日に来場400万人を達成。高田町のアバッセたかたは、8月11~16日にお盆セールを開催し、14~16日の日替わりワークショップは帰省客や親子連れでにぎわった。
入り込み低調も活気見られる/住田

住田町で恒例の「滝観洞まつり」では、地元内外からの来場者が名物「滝流しそば」の大食い大会に挑戦(8月1日)
住田町では7月25日、農林会館前を主会場に夏まつりを開催。雨の影響で来場者数は前年を下回り、約3000人にとどまったが、踊りや郷土芸能、菓子まきなど、イベントエリアでの多彩なプログラムや屋台出店で活気づいた。
住田観光開発㈱が管理運営する上有住の滝観洞観光センターと、世田米の道の駅・種山ヶ原ぽらんは、天候に恵まれた昨年と比較し、台風の影響で雨続きとなり、両施設とも昨年を下回る入り込みとなった。
同社によると、8月8~16日の滝観洞の入洞者数は3378人で前年比30・5%減。気温の低さが影響し、食堂では名物の「滝流しそば」が低調だった一方、温かい「滝流しカレー」の売れ行きは例年以上に伸びたという。同期間のぽらんの来訪者数は同3・4%減の4704人だった。
7月4日にぽらんの向かい側にオープンした交流拠点「バイクの駅種山」は、土日祝日に営業。指定管理者の㈲セットアップによると、晴れの日はライダーやドッグランなど200人超えの利用があり、天候に恵まれたお盆終盤の15、16の両日は計500人余りが来場してにぎわった。






