赤崎・綾里地区の市営住宅入居──被災者限定で募集開始 大規模林野火災 「仮住まい」から移行へ

 大船渡市は、昨年2月の大規模林野火災で被災し、建設型の応急仮設住宅などに暮らす被災世帯向けに、赤崎・綾里地区にある市営住宅の入居募集を始めた。地区内の団地、アパート計15戸が対象。希望部屋の重複も想定し、複数の希望を受け付け、抽選で外れた場合、空き部屋に振り向けるといった対応を進める方針。募集期間は9月14日(月)までで、10月中に入居開始となる見込み。現在も公営住宅に暮らす世帯の継続入居希望も受け付ける。(佐藤 壮)

 

被災者向けの入居募集を受け付ける清水アパート=三陸町綾里

 大規模林野火災で住宅を失ったのは約60世帯で、建設型応急仮設住宅や公営住宅、民間賃貸アパートなどの「みなし仮設」、親族宅などを「仮住まい」としてきた。市は今月、すでに新築、購入などによる住宅再建が完了した世帯を除き、市営住宅の入居者申し込みに関する関係書類を郵送した。
 被災世帯限定で入居者募集を行う団地、アパートは別掲の通り。このうち、後ノ入南は平屋構造、野形は戸建て住宅となっている。
 入居収入基準は政令月収が15万8000円以下の世帯で、一般申し込みと同じ。敷金は免除される。家賃は入居者の所得などで算出される。
 入居後、市内の他の市営住宅への転居は、原則としてできない。今回の募集は、現在空き室となっている部屋のみが対象で、他の部屋が退去で空き室になっても、部屋移動はできない。申し込みは、市役所3階の住宅管理課(℡27・3111内線327)で受け付ける。
 部屋番号ごとに申し込みを受け付け、「第1希望」「第2希望」「第3希望」と複数の希望を記入できる。同じ部屋への申し込みが重複した場合は、抽選で決定。第1希望の抽選で落選し、第2希望の抽選も重複した場合は、同様に抽選を行うことにしている。
 対象住宅では改修その他を進め、10月中には入居開始となる見込み。仮設住宅などからの転居期限は設けない方針だが、入居決定から10日以内の賃貸借契約が必要で、契約後は家賃が発生する。
 このほか、市は一般向けの市営住宅の申し込みを受け付けており、被災者も対象に含む。いずれも赤崎・綾里地区以外の団地で、一般と同様に申込期間は9月14日までで、盛町の㈱寿広市営住宅管理センター(℡27・8088)で対応する。
 今月末には、県のホームページで県営住宅の募集情報が掲載される見込み。今回の申し込みでは、市営住宅(被災者限定、赤崎・綾里地区)、一般向けの市営住宅、県営住宅からいずれか一つを選ぶ形となる。
 また、現在利用している市営住宅の継続入居申し込みも同期間まで受け付ける。引き続き、同じ部屋での入居利用ができる。
 5月末時点で市がまとめた資料によると、公営住宅の継続入居意向と、新規の入居意向は各4世帯。このほかにも、再建・新築を考えていた世帯や、親族宅同居、未定の各層からの申し込みが予想され、継続と新規を含め申し込みは10世帯を超えるとみられる。
 旧綾里中、旧蛸ノ浦小の両グラウンドには建設型の応急仮設住宅が計33戸整備され、昨年5月に利用が始まった。「仮住まい」から1年半のタイミングで、一定数の移行が進むことになる。
 市住宅管理課の三浦寛基課長は「公営住宅への入居を考えている世帯は、この機会に申し込んでいただきたい。地元の公営住宅に入居したいと希望している世帯になるべく対応したい」と話す。