サイクリングで交流創出へ 県主催のまちづくりシンポ(別写真あり)

▲ サイクリングとまちづくりに関する講演や発表が行われた

 県県土整備部による「岩手県広域サイクリングルートシンポジウム2026」は8月29日、大船渡市大船渡町の大船渡プラザホテルで開かれた。サイクリングによるまちづくりに関する講演や発表が行われ、出席者らが交流人口創出への意欲を高める場とした。
 県は自転車を活用した観光振興を促進するため、県内市町村を通過する四つのサイクリングルートを令和6年に設定。シンポジウムは、同ルートの普及促進や大規模林野火災からの復興支援を目的に企画したもので、サイクリングや観光の関係者など約90人が出席した。
 はじめに、サイクルツーリズムに関する事業などを展開する㈱アーチ・ヒーロー北海道=北海道=の髙橋幸博代表取締役が基調講演を行った。
 髙橋代表取締役は「10~20㌔でも十分なサイクルツーリズムになる」としたうえで、家族向けのサイクリングで経済効果を創出する手段を説明。「休憩のたびに地域の産物や住民にとってなじみの店があると、来訪者の心に刺さる。滞在時間が延びて地元での消費につながる」と解説した。
 続いて、県広域サイクリングルートに関する研究や推進を行う岩手県立大学の学生らが取り組み内容を発表。本年度は、大船渡市を中心としたサイクリングによるスタンプラリーを実施しており、「震災からの歩みと林野火災の現状を知る〝復興軸〟のストーリーを持たせてスポットを配置した。大船渡で確立した手法を他地域へも展開していき、自転車が走行しやすい環境整備を推進したい」とした。
 シンポジウムでは、県による林野火災の被災木を用いたサイクルラックの寄贈式も行われた。岩崎等県土整備部長からラックを受け取った渕上清市長は「大変意義深いものをいただいた。林野の再生に向かうとともに、自転車を通したまちづくりのスタートとしたい」と述べた。ラックは今後、末崎町の碁石海岸インフォメーションセンターに設置される予定。
 また、同日は大船渡町の夢海公園から赤崎町の永浜漁港周辺までのルートを巡るサイクリングツアーも行われた。