「2年以内の転居」めど 大規模林野火災 住宅再建状況調査(8月現在) 新築未契約世帯も手続き進む

 大船渡市は、8月6日現在における大規模林野火災被災者の住宅再建に関する進捗状況をまとめた。2カ所に整備された建設型仮設住宅や各地の公営住宅などに暮らしていた計60世帯のうち、同日現在で入居しているのは49世帯。5月末時点から3世帯減少した。新たな住まいへの入居が緩やかに進む中、再建の新築未契約者も今月中には契約する見通しで、仮設住宅入居開始から2年以内の転居にはめどがついた状態となっている。市は引き続き、再建や転居に伴う補助金活用などの相談に随時応じる。(佐藤 壮)


 昨年2月26日発生の大規模林野火災で住宅を失った被災者のうち、同5月に完成した建設型の仮設住宅入居は26世帯。内訳は旧蛸ノ浦小グラウンドが7世帯、旧綾里中グラウンドが19世帯となっている。 
 また、公営住宅入居は19世帯。民間の賃貸アパートなど、みなし仮設住宅入居は12世帯。親族宅などへの入居は3世帯。市では、計60世帯の再建方針や進捗状況を、仮設住宅の退去届提出などをもとに別掲の通りまとめた。
 再建のうち新築は、被災した敷地内だけでなく、他地区での整備も含まれる。新築は27世帯で、5月時点の調査から5世帯減少。27世帯のうち、7世帯が完了し、5世帯が引っ越し済み。着工済みが15世帯となっている。未契約は5世帯だが、ほとんどが今月中の契約を見込む。
 購入予定は9世帯で、5月から2世帯増加。引っ越し済みは5世帯となった。未契約は1世帯。
 公営住宅は5月は8世帯だったが、先月時点では13世帯に増えた。5月段階で新築としていた世帯の移行が見られる。
 市は現在、赤崎・綾里地区にある市営住宅の入居募集を受け付けている。地区内の団地、アパート計15戸が対象。希望部屋の重複も想定し、複数の希望を受け付け、抽選で外れた場合、空き部屋に振り向けるといった対応を進める。期間は14日(月)までで、10月中に入居開始となる見込み。現在も公営住宅に暮らす世帯の継続入居希望も受け付ける。
 住まいを失った被災者向けに用意された仮設住宅は入居から1年3カ月以上が経過し、法律で入居は原則2年と定められている。新築の未契約世帯からも「間に合わない」といった相談は市に寄せられておらず、来年4~5月に迎える入居開始2年の段階での転居にはめどがついた状態となっている。
 市と県、住宅金融支援機構東北支店は5~7月に住宅再建に関する個別相談を開催するなどして、再建を後押しした。市住宅管理課の三浦寛基課長は「多くの世帯で意向が決まり、再建に向けて進んでいる。補助金の活用など、今後も随時電話などで相談対応をしていきたい」と話す。
 被災者支援事業のうち、土砂災害特別警戒区域内などからの移転者に補助する「がけ地近接等危険住宅移転事業」は、8月末段階で1件への補助金交付が完了。3件が交付決定となった。
 県産材の使用量に応じ、上限100万円で補助する支援事業は1件で補助金を交付。来年1月まで随時申請を受け付ける。