議員報酬 月額5万円増の方向 「据え置き」から見直し 市議会特別委全体会で確認
令和8年9月5日付 1面
大船渡市議会の「市民と歩む議会機能向上特別委員会」(今野善信委員長、議長を除く全議員で構成)は4日、市役所で全体会を開き、3検討部会がまとめた今後の議会の在り方に関する報告書案について協議した。7、8月に開催した市民との語る会などを踏まえ、議員報酬は現行の月額32万円を据え置きとする当初案を見直し、現行比5万円増の同37万円に引き上げる方向。議員定数は現行比2減の18、政務活動費は同5000円増の月額1万2000円とする方針。特別委は24日(木)に再度、全体会を開き、28日(月)の9月定例会最終本会議で委員長報告を行う。(高橋 信)
語る会などでの意見踏まえ
委員17人とオブザーバーの伊藤力也議長が出席。政策サイクル(岡澤駿部会長)、定数等(佐藤優子部会長)、広報・広聴(西風雅史部会長)の各検討部会が報告書案を示し、中身を協議した。
議員報酬を巡っては当初、原価計算方式による試算結果や物価高騰の影響などを受けている市民生活を勘案し、「現状維持」とする方向で検討していた。
こうした中、市議会は7月29日から8月22日までの間に市内10カ所で市民との語る会を開催。参加者アンケート結果(162人回答)では61・1%(99人)が「(報酬を)引き上げるべき」と回答し、各会場での意見交換でも「若い人が(議員に)チャレンジできるように増額を検討してもいいのでは」「これほど低いとは思わなかった」などと増額を支持する声が多く聞かれた。
これを受け、定数等検討部会は報告書案の内容を再検討。現行の報酬が平成15年から23年間据え置かれてきた経過も踏まえ、当初案の現状維持を見直すこととした。引き上げ額は、国保税、国民年金保険料の負担額を加味して「月額5万円が妥当」と判断した。
議員定数に関しては、従前通り18人に削減する方向。人口減少が加速度的に進行しており、現行比4減の「16」も視野に検討してきたが、語る会で市民から「地域の声が議会に届きにくくなる」と懸念する意見が多数寄せられたことなどを考慮した。
政務活動費も従前の内容を変更せず、月額1万2000円に引き上げる考え。調査研究や研修視察といった活動を充実させる必要があることを踏まえた。
常任委員会は、現行の3委員会から一つ減らし、2委員会に改める方針。削減した場合、委員会が所管する分野が広くなることから、十分な調査研究・協議が行われるよう継続的に検証していく。
この日は、委員から議員報酬の引き上げ額を5万円とした根拠などに関して質問が上がった。政策サイクル、広報・広聴の両検討部会の報告書案についても議論し、各部会は同日の協議を受け、24日の全体会で改めて案を示す。
市議会は令和6年9月、政策提案機能・監視機能の充実、市政課題に対応するさまざまな議会改革の取り組みを推進しようと、市民と歩む議会機能向上特別委を設置。委員会内に設置した3部会が約1年半をかけて検討を重ねて報告書案をまとめ、語る会やパブリックコメント(意見公募)で市民から意見を求めた。議員報酬や定数を見直す場合は、2年後の次回市議選からの適用が見込まれる。





