学校統合「賛成」82% 市教委まとめ 保護者向けアンケート結果
令和8年9月6日付 1面
大船渡市教育委員会は、6~7月に実施した小中学校の在り方に係る保護者との意見交換会やアンケート調査の結果をまとめた。本年度末で終了する市立小・中学校適正規模・適正配置基本計画の次期計画策定作業の参考としようと、小学生や未就学児の保護者らから意見を聞き、アンケート(266人回答)では学校の統合について82%が「賛成」、または「どちらかというと賛成」と回答した。市教委は今後、子どもたちの学びの場確保に主眼を置き、学校の適正規模など次期計画の土台となる基本方針を丁寧に検討していく。(高橋 信)
意見交換会は6月25日から7月13日まで、市内11校ある小学校単位で開催し、小学生や幼稚園・こども園・保育園児の保護者ら合計137人が参加した。市教委事務局が各会場で現行の小・中学校適正規模等基本方針や児童・生徒数、学級数の推移、校舎・体育館の築年数を説明したあと、意見交換を行った。
市教委のまとめでは、参加者から教育環境や学習面に関し、「教員の目が行き届く少人数の教育環境を評価する」という声が聞かれた。一方で、「多くの友達と触れ合うことで社会性や集団への適応力を育てたい」「複式学級による学力低下や指導方法への不安がある」という意見も上がった。
市教委は意見交換会と並行し、アンケート調査を実施。児童・生徒の保護者266人が回答。回答者の子の内訳は「幼稚園・こども園・保育園」125人(34%)、「小学校」190人(52%)、「中学校」32人(9%)、「高校以上」18人(5%)だった。
学校統合に対する考えについては、「賛成」92人(35%)、「どちらかというと賛成」124人(47%)と、統合を前向きに受け止めている保護者が8割を超えた。ほかは「どちらかというと反対」36人(13%)、「その他」8人(3%)、「反対」6人(2%)だった。
「学校統合で期待すること」(複数回答可)の問いでは、「児童・生徒同士の交流の広がり」が最多の206人、以下、「学習環境や教育内容の充実」146人、「行事・教育活動の活発化」141人、「クラブ活動の選択肢が増える」118人などと続いた。
「学校統合で不安に感じること」(複数回答可)の問いに対しては、「いじめや人間関係のトラブルの増加」の189人が最多。以下、多い順から「通学距離や通学時間が長くなる」164人、「災害発生時の安全確保」「児童・生徒一人一人への目配りが減る」各120人などとなった。
市は児童・生徒数の減少に歯止めがかからない状況を踏まえ、平成27年12月、小中学校の適正な規模、配置に関する基本方針を策定。統廃合の判断基準となる学校の適正規模について、小学校は各学年1学級以上、中学校は各学年2学級以上を原則とした。さらに、小学校は複式学級の措置が取られ、以降も継続する可能性が高い場合、「近隣の学校との統合を検討する」と定めた。
29年2月、方針の内容を具体化した小・中学校適正規模・適正配置基本計画を策定。計画期間は29年度から令和8年度までの10年間で、部活動などで影響が生じている中学校を優先して統合を進めてきた。中学校の学校数は、計画策定時8校だったが、大船渡中、第一中、東朋中の3校に再編された。
こうした経過を踏まえ、次期計画で重点的に進められるとみられるのが小学校の統合だ。すでに現行の基本方針で示す「統合検討」の条件(複式学級の措置がとられ、以降も継続する見通し)に合致する学校は複数あり、少子化に伴い、該当校は増加する見通しとなっている。
市教委の花崎誠教育次長は「今回の意見交換会をもとに基本方針の精査を行っており、方針策定後、計画の検討に移る。学校の在り方については子どもの学びの場確保が重要であり、地域にとっても小学校は大事なもの。その点を踏まえながら、丁寧に進めていく」と話す。






