水害ハザードマップ更新へ 市議会一般質問で市当局が計画示す

▲ 河川の洪水浸水想定区域指定を受け、本年度内に水害ハザードマップを更新する計画

 大船渡市議会9月定例会は9日、通告に基づく一般質問が行われ、複数の議員が防災施策を巡って、市当局と論戦を交わした。県が3月に河川の洪水浸水想定区域を指定したことを受け、市当局は本年度内に水害ハザードマップを更新する計画を示した。
 防災施策を取り上げたのは、熊谷昭浩議員(新政同友会)、西風雅史議員(同)、三浦隆議員(同)。ハザードマップの更新計画は、西風議員が質問した。
 県は3月、同市の立根、中井、須崎、吉浜、後の入、船河原、合足、甫嶺、泊の9河川を含む県内15市町村71河川の洪水浸水想定区域を新たに指定した。
 これを受け、市は令和3~4年度に作成した水害ハザードマップを更新する。今後、11地区ごとに住民参加型のワークショップを開催し、地域住民の意見を反映させる考えで、渕上清市長は「実際の避難行動に役立つ情報を記載し、より分かりやすく利用しやすいものとなるよう進める」と答弁した。
 熊谷議員は、7月に発生した熊本地震で課題が浮き彫りとなった避難所での暑さ対策を取り上げ、指定避難所の冷房設備(エアコン)設置率、スポットクーラー配備率を質問。再質問で「市としてどのような課題があるのか把握する必要がある」と指摘した。
 指定避難所84施設のエアコン設置率は約35%(29施設)。スポットクーラーは88台を導入し、災害時に開設する頻度が高い14施設ではすべてでエアコンあるいはスポットクーラーの冷房機器を備えている。
 伊藤晴喜危機防災対策課長は「スポットクーラーは暑さ対策として役立っているという意見もいただいているが、一番の問題は機器から出る排熱。この排熱処理の改善点などを検討していきたい」と答えた。
 三浦議員は「東日本大震災から15年が経過し、当時の緊張や将来に託す思いが次第に薄くなっているようにも見受けられる」とし、共助を担う自主防災組織の組織率と未結成地域に対して、どのように結成を働きかけているかただした。
 自主防災組織を組織しているのは129地域のうち、103団体で組織率は81%。市は同組織を含め、研修や防災訓練を通じて地域における防災活動の活発化を促してきた。
 新沼晶彦総務部長はこうした経過に触れたうえ、「今後も自主防災組織の役割や必要性を周知するとともに、組織の立ち上げに向けた情報提供や必要な支援を行いながら共助の体制づくりを推進していく」と述べた。(2面に一般質問の主なやりとり)