北小児童が「あの日」体験 キャッセンの防災観光プログラム 小学校の活動受け入れは初(別写真あり)

▲ 防災観光アドベンチャープログラム「あの日」に取り組む児童たち

 大船渡市立大船渡北小学校(木村香央美校長、児童106人)の6年生10人は10日、大船渡町のキャッセン大船渡周辺や加茂神社などで、同市のキャッセンエリアプラットフォーム(代表・田村滿㈱キャッセン大船渡代表取締役)が運営する防災観光アドベンチャープログラム「あの日」に取り組んだ。小学校の活動を受け入れるのは今回が初めてで、児童たちは生き残るための知恵を学ぶとともに、正解のない選択に頭を悩ませながら〝あの日〟を追体験した。
 「あの日」は、同エリアに散らばったQRボックスを探して「いきる知恵」を集め、高台のゴール(加茂神社)を目指すアドベンチャーゲーム。スマートフォンでQRコードを読み取ると、東日本大震災の経験や教訓を伝える音声が流れる仕組みで、拡張現実(AR)を通じて震災の疑似体験に没入できる。
 これまでに、防災功労者内閣総理大臣表彰や防災まちづくり大賞総務大臣賞を受賞。近年は、市内の小学校高学年~高校生世代に無料で体験機会を提供するなど、地元の防災教育の充実を後押ししている。
 同日は、キャッセン大船渡取締役の千葉隆治さん(48)と、同プログラムの普及活動を担う地域おこし協力隊の今野響さん(24)が講師を務めた。千葉さんから「あの日」に込められた思いや活動中の注意点などを聞いたあと、児童たちは2人一組のペアでエリア内を探索。QRボックスを見つけるとスマホをかざし、命を守ることにつながる体験談「いきる知恵」に耳を傾けたり、葛藤やジレンマを生むクイズ「わかれ道」について真剣に話し合うなどしながら、津波における指定緊急避難場所である加茂神社を目指した。
 ペアで一番早く加茂神社にたどり着いた川原昂大さんは、友人に「避難しなくても大丈夫」と言われたものの、家族と一緒に避難して助かった人の「いきる知恵」が特に印象に残ったといい、「自分も家族と一緒に避難するけれど、友達にも『避難した方がいい』と教えたい。自分で考えて行動できるようになれば」と学びを得た様子。プログラムを終え、「自分で考えて、探して、行動して、避難所の加茂神社まで素早く行くことができて良かった」と真剣な表情で話していた。