芸能披露に向け練習佳境 上有住八日町 27日に五葉山神社大祭(別写真あり)
令和8年9月20日付 7面
住田町上有住に鎮座する五葉山神社(瀧本正德宮司)の大祭は27日(日)、里宮がある八日町地内で挙行される。3年ぶりの実施で、御神輿巡行や芸能披露などを予定。各地区では地域伝統のまつり成功に向けて手踊りや権現舞の練習が盛んに行われ、住民が一丸となっている。(阿部仁志)
五葉山神社の奥宮は霊峰・五葉山の山頂にあり、平安時代の大同2(807)年に、征夷大将軍・坂上田村麻呂が代々の国主と国家の安泰、武運長久の祈願所として建立したと伝えられている。明治5(1872)年に村社となり、大正11(1922)年には八日町の八幡神社と合併した。
五穀豊穣や家内安全などを祈願する大祭は現在、4年に1度の開催が慣例となっている。かつて宿場町として栄えた八日町の通りを舞台に、神輿渡御や各地区の芸能披露が繰り広げられ、にぎわいを演出する。
前回は令和5年に実施。本来であれば4年に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期した。今回は本来の開催周期に戻すこととなり、3年ぶりの実施となる。
当日は、午前9時30分に式典を執り行ったあと、正午まで御神輿巡行。午後は、通りで五葉、坂本、天嶽、恵山、両向、八日町各地区が芸能を披露することとなっており、現在、本番に向けての練習が佳境を迎えている。
このうち、八日町地区では2種類の手踊りと八幡神社大権現を奉納する予定。先月20日から、上有住集会センターを会場に週4回のペースで練習を重ねている。
花がさや拍子木を持って踊る同地区の手踊りは、前回大祭では人数がそろわず、やむなく参加を見送った。今回は、八日町の元住民にも声をかけて参加者を募り、約20人で参加できる見通しが立った。
今月14日夜の練習では、同センターに集まった住民らが音楽に合わせて踊りを練習。八日町の通りを歩くイメージで整列し、長年受け継がれてきた踊り道具も使って、息の合った踊りを目指した。
同地区の80代女性は「久しぶりの手踊りで、練習を始めた当初は多少ぎこちなかったが、踊っていくうちに思い出してきた。八日町から他の地域に住まいを移した人たちにも集まってもらい、ありがたい」と大祭参加への喜びを語っていた。

坂本太神楽の練習の輪に加わる直島さん(手前)
一方、坂本地区は、江戸時代後期の天保年間には演じられていたという「坂本太神楽」を奉納する。今月に入ってから、坂本自治公民館で週2回の練習日を設け、出演予定の約60人が踊りや囃子の練度を高めている。
参加者の中には、「いわて留学」制度で今年4月に住田高校に入学し、同町で暮らす直島和奏さん(1年)=神奈川県=の姿も。同地区には、直島さんの祖父・菊田信一さん(75)と祖母・節子さん(69)が暮らしており、17日夜も節子さんに見守られながら踊りの練習に励んだ。
直島さんは、幼い頃に4カ月ほど有住保育園に通い、秋のクリ拾いをはじめ住田でさまざまな行事を満喫した記憶があるという。その時の住民との温かな交流が深く心に残り、住田高では地域ボランティアに積極的に参加。今回の大祭も「今しかできない経験」とし、踊りの輪に入った。
日本の神話や獅子舞などの要素が随所に見られる同神楽。花がさを使用し踊る独特の動きは一朝一夕では覚えきれないが、直島さんは「周囲の人たちに優しく指導していただきながら練習できている。みんなとつながるこの空気感が好き。もっと磨きをかけ、本番当日は、見る人たちに坂本地区の良さを知ってもらえるようがんばる」と意気込んでいた。
八日町での芸能披露は午後0時45分に始まり、計15演目が披露される予定。






