全国総文祭への切符得る 大船渡高校文芸同好会 2年生の髙橋さんと小泉さん

▲ 来年の全国総文祭文芸部門への出場を決めた髙橋さん㊨と小泉さん

 県立大船渡高校(石井美樹子校長、生徒369人)の文芸同好会に所属する髙橋咲絵さん(2年)と小泉乃々さん(同)は、本年度県高校生文芸コンクールにおいて1・2年生応募者の中で最上位に輝き、来年8月に石川県金沢市で行われる第51回全国高等学校総合文化祭(2027いしかわ総文)文芸部門への出場を決めた。同校生徒が全国総文祭の文芸部門に出場するのは今回が初めて。全国切符を手にした2人は、来年の本番に向け、今後も日々の研さんを積み重ねていく。(新沼麻波)

 

 県高校生文芸コンクールでは、67作品が寄せられた小説部門で髙橋さんが優秀賞第2席(3位)、1094人から3282首の応募があった短歌部門で小泉さんが優秀賞第1席(2位)にそれぞれ輝いた。2人より上位の入賞者は3年生のため、1・2年生の中での最上位となり、来年の全国総文祭への出場権を得た。
 このうち、文芸同好会の会長でもある髙橋さんは、小説『千鳥の足跡をたどって』を携えてエントリー。主人公の父親が亡くなる前と、亡くなって以降の家族の変化を描いた物語だ。
 「家族が一人でも欠けることは想像しがたいこと」と髙橋さん。そのうえで、「いつかは区切りを付けなければならない日が来る。そのことを表現したかった」と制作意図を語る。
 髙橋さんにとって、同作品は初めて手がけた小説。「初めて書いたものだったので、最初は賞をもらっていいのかと思ったけれど、だんだんうれしく感じた」と笑顔を見せるとともに、全国へ向けて「2~3作くらいは仕上げてから臨みたい」と意気込む。
 一方、小泉さんは「『本当に消去しますか』それぞれで生きていこうね桜が靡く」「夕方の電柱は濃く影まとう今日の気持ちもまた繰り返し」「ひぐらしの声に小突かれ数字を解く手止めれば夕映えの空」という3首の短歌を寄せた。
 「『本当に消去しますか』~」は、疎遠になりたい友人がいたときに考えた歌といい、「関係を切りたい友達がいる」という実体験と、「新しい人間関係をつくるとき、『さようなら』と連絡先を消す人もいるかも」という想像を混ぜ合わせた作品となっている。
 多数の応募作の中、1・2年生としての最上位に輝いたことについて、「信じられない。同好会では緩い感じでやってきたのでびっくりした」と驚く小泉さん。「今まで短歌を作ってきた中で、短歌に対する姿勢の変化があった。その成果を出せたのが良かった。これからも毎日1首、短歌を作ることを続けたい」と努力の継続を誓う。
 文芸同好会の会員は3人。髙橋さん、小泉さんと一緒に活動する柴田芽依さん(2年)は、「どちらもすごい文才がある人たちなので、2人とも最優秀賞などに選ばれて帰って来てくれたらうれしい」と、全国切符を手にした友人たちの背中を押していた。