祭り絵巻 彩り豊かに 上有住の五葉山神社 大祭で地域に活気(動画あり)
令和8年9月29日付 7面
住田町上有住に鎮座する五葉山神社(瀧本正德宮司)の大祭は27日、里宮がある八日町地内で挙行された。御神輿巡行や上有住の各地域による芸能披露などを実施。かつて宿場町として栄えた八日町の通りには彩り豊かな〝祭り絵巻〟が広がり、住民らの活気が満ちた。(阿部仁志)
五葉山神社の奥宮は霊峰・五葉山の頂にあり、平安時代の大同2(807)年に、征夷大将軍・坂上田村麻呂が代々の国主と国家の安泰、武運長久の祈願所として建立したと伝えられている。明治5(1872)年に村社となり、大正11(1922)年には八日町の八幡神社と合併。五穀豊穣や家内安全などを祈願する大祭が、現在も引き継がれている。
大祭は現在、4年に1度の開催が慣例となっている。前回は令和5年に実施。本来であれば4年に開催される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期していたもので、今回は元の開催周期に戻すこととなった。
この日は心配されていた雨が上がり、気温も落ち着いて祭り日和となった。朝早くから多くの地域住民が八日町の商店街通りに集まり、神社で式典が執り行われたあと、神社前から松原橋までの道を往復する御神輿渡御巡行で、総代や氏子、来賓、権現役などが列をなして練り歩いた。
通りの家々や店の軒先には、木の葉や球の形をした彩り豊かな飾り「軒花」が飾られ、厳かに進む御神輿渡御に花を添えた。道路沿いには町内外から多くの見物客が詰めかけ、参加している子や孫の姿を撮ろうとカメラを構える住民の姿も見られた。
昼からは、上有住の各地域が商店街通りで権現舞や太神楽、手踊り、花取り踊り、念仏剣舞などを披露。今回は初の試みとして、手踊りや舞に居住地域を問わず誰でも参加できる演目を取り入れた。
フィナーレを飾った天嶽地域の「大黒舞」にも、小学校時代から踊りを習い覚えているという住民らが飛び入り参加。長丁場のまつりで体力が限界になりながらも、最後まで力を振り絞って舞いきると盛大な拍手が送られ、会場にいる全員で達成感に満ちた表情を交わし合った。
大黒舞に参加した佐々木千尋さん(住田中2年)は「疲れもあったけど、最後まで踊りきることができた。ほかの地域の芸能を見られたのもよかった」と笑顔を広げていた。
同神社事務局によると、この日は500人余りが来場したという。故・佐々木嘉子前宮司の「地域に住む人たちの声を尊重した大祭にしてほしい」という願いを受け止め、持続可能な大祭のあり方も見据えながら、地域が一丸となって成功へ導いた。
瀧本宮司(78)は「大祭は、上有住の住民が集まる貴重な機会。これからも、地域の人がつながり合う場として続いてほしい」と話していた。






