来館者150万人を達成 東日本大震災津波伝承館 令和元年9月の開館から7年で 事実や教訓の発信に決意新た(別写真あり)
令和8年9月30日付 7面
陸前高田市気仙町にある東日本大震災津波伝承館(館長・達増拓也知事)の来館者が29日、累計150万人に達した。令和元年9月22日のオープンから丸7年での達成となり、同館ではこれまでの利用に感謝の思いを込め、150万人目の来館者に記念品を贈呈。平成23年3月の震災発生から15年半が経過した中、岩手を代表する震災津波の伝承施設として、引き続き当時の事実と教訓、復興支援への感謝を発信していく決意を新たにした。(三浦佳恵)
150万人目の来館者となったのは、福島県桑折町の会社員・後藤政紀さん(36)と宮城県仙台市の同・佐々木茜さん(35)。ツーリング仲間の2人は同日午後に同館を訪れ、山本卓美副館長から記念品として隣接する道の駅高田松原の特産品セットが贈られた。
後藤さんと佐々木さんはツーリングで28日に仙台から岩手に入り、初日は陸前高田や大船渡、釜石を訪問。29日は遠野を訪ね、再び陸前高田に立ち寄る中で同館を見学に訪れたという。
2回目の来館となった後藤さんは、「150万人もの方々がこの施設でいろいろなものを見て、一人一人がさまざまなことを感じてきたのだと思う」と150万人目となった思いに触れ、「震災当時には生まれていない世代もいる。改めて、こういうことがあったとほかの人たちにも伝えたい」と話した。
佐々木さんは「山田町に祖父母がいるので陸前高田にはよく来るが、伝承館は初めて。150万人目と聞き、素直にうれしく、びっくりしている。この機会に、館内をちゃんと見て回りたい」と語った。
同館は、震災の事実や教訓などを発信する施設として県が高田松原津波復興祈念公園内に整備。オープン以降の累計来館者数は令和2年1月に10万人、4年4月に50万人、6年6月には100万人に達した。
年間来館者数は、新型コロナウイルスの5類移行や同公園で開かれた全国植樹祭で注目を集めた5年度の25万4315人をピークにやや減少傾向にあるものの、4年度以降は20万人台で推移。国内外からの観光客に加え、県内外の小・中学校、高校といった学校の震災・防災学習でも利用が多く、開館丸7周年から間もないタイミングで150万人達成を迎えた。
セレモニーを行った29日は平日だったものの、大船渡港に入港した客船・飛鳥Ⅲの乗船客をはじめとする団体客が多く来館。外国人旅行者の姿も見られた。
山本副館長は多くの来館に改めて感謝し、「150万人達成は、多くの方々が震災津波の事実や教訓に関心を寄せ、防災・減災を考えた証しでもある。国内外の多くの方々に震災津波を発信し、防災文化の醸成に努めていきたい」と気持ちを新たにした。





