梯子虎舞など練習佳境 横田町の熊野神社 11日に「五年大祭」(別写真あり)
令和8年10月6日付 6面
陸前高田市横田町に鎮座する熊野神社(紺野幸宏宮司)の五年大祭(実行委員会主催)は11日(日)、同町内で催行される。前回の令和3年はコロナ禍で神事のみとしたため、通常開催は10年ぶり。余興奉納の目玉となる「梯子虎舞」をはじめ、町内1~8区の郷土芸能や手踊りなどの練習が大詰めを迎えており、町民らは当日の成功に向けて万全を期す。
鎮座から536年となる同神社は、伊邪那岐尊と伊邪那美尊を祭る。5年に1度の大祭は、五穀豊穣や大漁、家内安全などを祈願するもので、東日本大震災が発生した平成23年は見送り、同28年に10年ぶりに催行された。
5年前の令和3年はコロナ禍のため、余興奉納などは行わず、神事のみ実施。例年通りの規模で行うのは、平成28年以来10年ぶりとなる。
今回は、神社本庁・県神社庁による「第3期過疎地域等神社活性化推進事業」の指定を受け、準備を進めてきた。御旅所の一つである2区会館では連日、梯子虎舞などの練習が行われており、踊りを担う2区青年会(菅野隼会長)のメンバーらが、長さ約15㍍、垂直高約13㍍のはしごの上で行う才坊振りと虎の動きを入念に確認している。
同神社がある横田町本宿の梯子虎舞は、大船渡市末崎町から伝わったとされ、陸前高田市無形民俗文化財にも指定。虎は頭、中、しっぽの3人で踊り、その前後で2人の才坊振りが舞う。はしご頂上での迫力ある動きも見どころだが、虎の顔がよく見える下りが一番の見せ場となる。
人口減少や高齢化などに悩まされる中、地域の伝統を守りつなごうと、保存会や青年会が中心となって伝承。踊りは青年会メンバーが担当し、大祭のほか、小正月にも地域を回って披露する機会を設けている。
菅野会長(40)は「前回はコロナで披露できず、今回が10年ぶり。高齢化で大変な状況だが、自分たちにできることをやろうと練習している。本番では、恥ずかしくない踊りを見せたい」と意気込む。
大祭当日は、午前9時に社殿で神社祭典と神幸祭を執り行い、10時に御輿渡御行列が出発。11時から三日市地内の造成地で、正午から2区会館でそれぞれ御旅所祭を行い、同会館に設置した屋外舞台で梯子虎舞や舞出鹿踊り、槻沢剣舞、金成百姓踊りなどの余興奉納を実施する。還幸祭は午後3時30分を予定する。
実行委員長を務める菅野淳総代長(80)は「10年ぶりの開催で、その頃に先立ってやっていた人は亡くなり、全てがゼロから始まった感覚。それゆえにもめることもあるが、良いものをつくるためには必要なこと」と語り、「子どもが少ない中、今回の大祭で雰囲気を覚えてもらい、5年後に向けて少しでも続けてくれる人が出てくればいい。開催すると決まったからには、全力で取り組みたい」と力を込めた。





