改修完了 装い新たに 上有住の民俗資料館 公開再開への準備進む
令和8年10月9日付 7面
住田町上有住の町民俗資料館は、今年4月から進められていた改修工事が今月2日までに完了した。傾いていた建物の基礎を直し、傷んだ壁も修理。再塗装された外壁は、昭和3年に建設された当時のものと推定される色合いが再現された。現在、町教育委員会が資料の移動作業など、一般公開再開に向けた準備を進めている。(阿部仁志)
同館は木造2階建て。気仙大工の高い技術により、旧上有住小学校校舎として建設された。明治末期の建築様式を残す左右対称の洋風建築で、昭和60年に現在地へ移築・修復され、資料館として生まれ変わった。平成30年には国の登録有形文化財(建造物)に登録された。
館内には、まちを支えてきた産業や歴史、かつての人々の暮らしぶりを紹介する展示コーナーを開設。「産金資料」「佐藤霊峰」「考古・信仰」「郷土芸能」「養蚕・農耕」「産業」といったコーナーを通じ、町の歴史をさまざまな視点から学ぶことができる施設として活用が進められてきた。
一方、建設から約100年、移転から約40年が経過した建物は、老朽化が進行。内外の壁の傷みや、基礎の傾きなどが確認され、色あせた外壁の再塗装も含め、改修工事を行うこととなった。
改修は、施設を臨時休館して今年4月にスタート。工事は順調に進み、今月2日に完成検査が行われ、無事に完了した。
外壁の色は、工事以前の白に近い色合いに比べてピンクがより際立ち、刷新された印象。同じ時期に建てられた他県の建築物も参考に建設当時の色合いを推定し、再現したという。公道沿いに立つ施設の存在感が増し、地域内外から注目を集める。
現在は、資料の移動作業をはじめ、公開再開に向けた準備が進められている。休館期間は今月末までとしていたが、当初予定より長くなる見込み。
同館長の佐々木暁文教育次長は「住田町が日本遺産『みちのくGOLD浪漫』の構成自治体に追加認定されたことも追い風に、文化財や歴史への関心が高まっている。施設を公開再開したあかつきには、多くの方々に来館していただきたい」とする。






