震災の教訓 被災地から発信 19日にスタディツアー 世界津波の日高校生サミット 伝承施設、震災遺構見学など
令和8年10月16日付 7面
国連が定めた「世界津波の日」(毎年11月5日)にちなみ、世界の若い世代が災害への理解を深め、津波防災について意見を交換する「高校生サミット」が今月20(火)~22(木)の3日間、本県で初開催される。日本を含む世界14カ国の高校生約100人が参加し、開催を前にした19日(月)には、東日本大震災で甚大な被害を受けた陸前高田市内を見学するスタディツアーを予定。未曽有の大津波被害から復興を遂げた同市から、津波の教訓や未来に向けた防災・減災の意識を発信する。(菅野弘大)
世界津波の日は、 平成27年12月に開かれた国連総会本会議で、日本など142カ国の共同提案により採択。世界各国の高校生が津波の脅威と対策について学ぶ場として設置された高校生サミットは、翌28年に高知県で始まり、沖縄県、和歌山県、北海道などで開催され、新型コロナウイルス禍ではオンライン形式で行われた。直近では、令和6年に熊本県、7年に宮城県で開かれた。
本県におけるサミットは「わたしたちがつくる未来の防災~東日本大震災津波から15年、記憶を世界につなぎ、次世代ができるアクションを考える~」がテーマ。19日のスタディツアーに始まり、20~22の3日間、分科会やレセプションなどを行う。
サミット開催に先立って陸前高田市内で行われるスタディツアーのうち、高田町の市コミュニティホールでのオリエンテーションでは、主催者や佐々木拓市長によるあいさつ、市国際連携シニア・アドバイザーの村上清氏による震災復興講話などを予定。
参加者らはこのあと、東日本大震災津波伝承館や高田松原津波復興祈念公園、震災遺構の旧気仙中学校を見学するほか、陸前高田ワタミオーガニックランドで自主防災とインクルーシブ防災などに関するトークセッションにも臨む。
その後は大船渡市に移動し、三陸鉄道盛駅から「震災学習列車」に乗車。目的地の釜石駅に移動するまでの間、震災発生当時の状況や三陸沿岸の復興の歩みなどについて説明を受ける。同ツアーは20日、釜石市でも行われる。
釜石市民ホールTETTOでの分科会は▽震災の事実と教訓を踏まえた誰一人取り残さない防災を考える▽震災の事実と教訓を生かした事前防災を考える▽震災の事実と教訓を未来につなぐ伝承と発信を考える──の3テーマで考えを共有する。
サミットの開閉会式とレセプション、総会は、盛岡市のホテルニューカリーナを会場とし、県内の高校生が務める議長、副議長、司会の5人のうち、司会には高田高校の千葉星輝さん(3年)が選ばれている。
11月5日(木)には、米国ニューヨークの国連本部で開催される「世界津波の日」啓発イベント2026に議長、副議長を務める高校生3人が参加し、本県でのサミットの成果を報告することとしている。






