県政150周年パレード 伝統の彩りも 「けんか七夕山車」参加へ 今泉地区で準備進む 11月8日の開催に向け(別写真あり)

▲ アザフ作りに励む住民

 11月8日(日)に陸前高田市内で開催される岩手県政150周年記念パレードに、気仙町今泉地区のけんか七夕山車1台が参加する。毎年、けんか七夕まつりを主催する祭り保存連合会の呼びかけを受け、地区内では山車を彩るアザフ作りが進み、東日本大震災の復興事業で整備された住宅地では、被災者だけでなく新たに住まいを構える地区外出身者も加わり、交流の輪が広がる。手作業の準備を通じて、地域住民は節目を飾る当日の成功に期待を込める。(佐藤 壮)


 山車のアザフ飾りは、1年ごとに新調するのが伝統。今年は、8月7日のけんか七夕まつりに合わせての制作に続き、9月下旬から150周年パレードで繰り出す山車に飾るための作業が始まった。
 同保存会からの呼びかけを受け、夜は今泉地区コミュニティセンターに地域住民が集まる。日中には、愛宕下公民館や気仙分団第2部の屯所でも手作りの作業が行われてきた。
 屯所には14日まで、地元である三本松町内会の住民を中心に、10人余が集った。気仙小学校や気仙保育所などに近い三本松地域の住宅地は、東日本大震災の被災市街地土地区画整理事業で整備され、区画整理や防災集団移転促進事業で住宅再建を果たした住民ら約60世帯で構成し、町内会は整備後に立ち上がった。
 町内会の構成は、震災前に今泉地区に自宅があった世帯のほか、長部地区での被災世帯や、分譲で土地を購入した世帯など多様。伝統のアザフ作りに慣れ親しんできた住民だけでなく、三本松地域に住んで覚えた人も屯所に足を運び、談笑しながら手を進めた。
 和紙を染める昔ながらの手法で製作したアザフに、細長い和紙をねじった「こより」を貼ったあと、折りたたむ。毎日1時間程度の作業が終わると、屯所内は鮮やかなピンク色であふれた。
 13日の作業に参加した埼玉県さいたま市在住の酒井直樹さん(59)は来春、家族で同地域に移住を予定している。「あいさつ代わりに参加している。3日ほど作業をして、最初は難しかったが少しずつ慣れてきた。地域の活動に、今後もお手伝いできることがあれば」と話し、笑顔を見せた。
 町内会長の河野精夫さん(75)は「『昼間なら外に出やすい』という人もいるので、まだ地域に公民館がないことから屯所を借りて作業している。こうした活動が、地域の交流が進むきっかけの一つになる。当日は天候に恵まれて、多くの人々に山車を引っ張ってもらえれば」と期待を込める。
 アザフは今後、今泉地区コミセンで竹に取り付け、その後、山車への飾り付けが行われる。運行のための準備は多岐にわたる中、地域住民らが時間を見つけて手伝い、今年は11月にも伝統の勇壮美が見られる。


シンボルロード中心に ディズニー、ブルーインパルスも


 11月8日の県政150周年パレードは、多彩なプログラムで震災からの復興の道のりを歩んできた陸前高田市の姿を発信する。高田町の「シンボルロード」(市役所周辺から高田松原運動公園の約1㌔)が会場となる。
 シンボルロードでは、午前11時15分からオープニングアトラクションとして、気仙町けんか七夕太鼓が出演。同30分からのパレード第1部には、けんか七夕保存会や大船渡市の笹崎鹿踊り、盛岡さんさ踊りなどが参加する。正午からの第2部では、東京ディズニーリゾートのスペシャルパレードが繰り広げられる。
 アバッセたかた駐車場上空でのブルーインパルス飛行は、午後2時から30分程度を予定している。奇跡の一本松ホール駐車場では午前10時から午後4時までディズニーの「ダッフィーバス」が展示され、まちなか広場周辺では飲食出店もある。
 当日は交通規制が行われるほか、市内に無料駐車場は設けない。パレード専用ホームページ(別掲QRコード)で有料駐車場の予約を取り扱う。
 有料駐車場は、高田松原運動公園周辺または敷地内のほか、気仙町の気仙大橋を渡った先にある気仙川沿いの敷地にも設けられている。市によると、有料駐車場は、予約開始から約1週間で約1500台の申し込みがあり、駐車可能台数の半分が埋まっている状況という。
 市商工観光課の熊谷直樹課長補佐は「市外からの申し込みも多くなっている。市民の方々に確実にパレードを観覧していただくためにも、駐車場の早めの予約をお願いしたい」と呼びかけている。