「再編・統合検討」の声多く 市民、保護者対象のアンケート調査 小中学校の在り方検討委 児童・生徒、教職員にも実施へ
令和8年10月17日付 1面
陸前高田市立小中学校の在り方検討委員会(菊池満夫委員長、委員20人)の本年度第3回会合は15日、高田町の市コミュニティホールで開かれ、市民や中学生以下の子どもがいる保護者を対象に実施したアンケート調査の結果が公表された。小中学校の今後の方向性について、現行の小学校の「1町1校」、中学校の「2校体制」の維持を支持する回答よりも「再編・統合を検討すべき」が上回った。今後は、児童・生徒や教職員にもアンケート調査を行う予定のほか、アンケート結果を踏まえて地域の意見を聞く説明会も開催する見通しで、幅広い意見を吸い上げながら、よりよい教育環境の整備を目指す。(菅野弘大)
アンケート調査は、市内小中学校の今後の在り方を検討するにあたり、保護者や市民の意見を把握し、協議の基礎資料とすることを目的に実施。中学生以下の子どもがいる保護者789世帯と、無作為に抽出した18歳以上の市民2000人を対象に、8月中旬から9月上旬まで、郵送とインターネットで回答を受け付けた。
有効回収率は、市民アンケートが39・0%、保護者アンケートが66・2%。質問項目は年代、居住地域のほか、▽地域における学校の役割と影響▽学校の現状▽今後の学校の在り方──など全13問(一部自由記述の選択式)を設けた。
小学校の今後の方向性について、市民、保護者とも「町や地域の実情に応じて判断」との回答が約4割を占め最多に。次いで「一定規模の教育環境を確保するため、再編・統合を検討すべき」が3割を超え、「小規模でも1町1校を維持すべき」は2割弱にとどまった。
中学校の今後の方向性については「将来1学年2学級以上の規模を維持できない場合は、再編・統合を検討すべき」の回答が4割を超え、「市内2校体制を維持すべき」を上回る結果となった。
小中学校の在り方を検討するうえで、市民、保護者が重要視していることとして多かった回答は「スクールバス等の通学手段」と「通学距離・安全」。このほか「教育の質の向上」(小中共通)、「複式学級とならない学級規模の確保」「多様な人間関係の形成」(小学校)、「部活動・学校行事の充実」(中学校)といった事項にも一定数の回答があった。
市民アンケートの自由記述欄では「地域から学校がなくなると、地域の活力が失われる」「学校は地域コミュニティーの中心」といった声も。学校の維持または再編・統合の2択ではなく、子どもたちに必要な教育環境と、学校がなくなる地域の機能をどう確保するかを明確にしたうえで、学校の在り方を検討してほしいという意見が示された。
保護者アンケートでは、再編・統合を支持する声が多い一方で、小規模校のきめ細かな指導や地域との結びつきの中で行う伝統文化の継承など、小規模校を維持する意義を評価する意見も見られた。「学区内の学校に限定せず、一定条件のもとで保護者が就学先を選択できる仕組みを求める」「再編・統合の判断条件を明確にしてほしい」との声もあった。
検討委では今後、10月下旬から11月上旬にかけて、市内の小学4~6年生と中学1~3年生618人と小中学校に勤務する教職員約190人に対してのアンケート調査を計画。これらのアンケート結果を踏まえた地域説明会の開催も見込んでおり、時期は11月下旬から12月上旬を予定する。






