9年度から完全無償化へ 0~5歳の保育料 市当局が全員協議会で示す

▲ 令和9年度から保育料を完全無償化する陸前高田市(資料)

 陸前高田市は令和9年度から、未就学児の保育料を完全無償化する。これまで保護者負担としてきた第1子の0~3歳の保育料を、市の独自事業で補うことで、0~5歳の全てで無償化を実現。市では、未就学児を育てる保護者らへの周知を図るとともに、引き続き市内における保育人材の確保にも努める。(菅野弘大)

 

 保育料の完全無償化については、20日に市役所で開かれた市議会全員協議会で市が説明した。
 市では、子どもを保育所等に預ける場合、第1子における0~3歳の期間のみ保育料を徴収してきた。3~5歳の期間は国の幼児教育、保育無償化の制度によって令和元年から無償に、第2子以降は、県と市、国の制度を活用して令和5年から無償としている。
 保育料の完全無償化は、子育て世帯の経済的な負担を軽減し、安心して子どもを産み育てられる環境づくりの第一歩と位置付けられる。これまでの市議会定例会の一般質問でも、複数の議員から早期実現を求める声が上がっていたが、子どもを見守る保育士の確保や、無償化に伴う保育需要増加への対応に懸念材料があることなどを理由に踏み切れずにいた。
 市は本年度、9年度からの保育料完全無償化を見据え、子育て支援策を充実。保育所などを利用せず、3歳未満児を在宅で育児している保護者に児童1人当たり月額2万円の支援金を支給する制度のほか、市内で働く保育士の奨学金返還費用を支援する補助制度も新たに創設した。市内に住む生後5カ月未満の乳児とその母親を対象とする産後ケア事業にも乗りだし、子育て世帯のニーズに対応している。
 新年度からは、これまで有償となっていた第1子の0~3歳の期間が無償となり、0~5歳の全てが無償化。財源は一般財源を充てる。
 議員らからは、保育料無償化に伴って生まれる保育ニーズの増加や、子どもたちを見守る保育士の稼働体制、増員の見通しなどについて質問が上がった。
 子ども未来課の千葉祐子課長は「本年度は年長児(5歳児)の人数が多く、来年度就学する人数と、0歳児で新たに入所する人数を勘案すると、クラスに必要な保育士の人数は確保できると考えている」、総務課の佐々木真理課長は「本年度も保育士を募集しているが、応募が少なく採用に至っていない状況。必要な人数の確保に向けて募集を進めていく」とそれぞれ答弁した。