水防計画を地域防災計画に統合 協議会の廃止も決定 対策円滑化、事務効率化を目的に
令和8年10月30日付 1面
大船渡市水防協議会(会長・渕上清市長、委員13人)は29日、市役所で開かれ、市水防計画を市地域防災計画の風水害対策編として一体化・整理することを決めた。水防対策の円滑化、事務の効率化を図るべく、防災対策全般を網羅する地域防災計画に統合する。今後は市防災会議で一体化に向けた協議を引き継ぐため、市水防協議会を廃止する方針も決定。市は来年3月の市議会定例会で関連する条例改正案を提出し、同月の計画一体化を描く。近年、全国各地で記録的な大雨による被害が多発しており、委員らが地域防災計画に基づいて迅速に対応するため、緊密に連携していこうとの思いも新たにした。(高橋 信)
水防協議会は国、県、警察、消防、東北電力、市の関係者らで構成し、この日は全委員が出席した。
審議では、地域防災計画への統合案を原案通り可決。同計画に新たに風水害対策編を追加することとし、今後庁内で中身を検討する。
来年1月の市議会全員協議会で統合版の計画案を示し、3月の市議会定例会で水防協議会廃止などに伴う条例改正案を提出する予定。同月の市防災会議を経て、計画を修正する。
この日は災害時に最前線で対策を打つ関係機関の代表者らが一堂に会し、審議後、連携の在り方などに関して意見交換した。
大船渡警察署の藤島良則署長は「まずは人命が第一。真っ先に現場に臨場する警察のみで対応することは難しく、関係機関でいち早く情報を共有したい」と述べた。
大船渡地区消防組合の鈴木将消防長は「これまで経験したことのない災害が頻発しており、全国で起きている災害を自分事として捉えねばならない」と気を引き締めた。
市水防計画は水防法に基づいて策定し、現行計画は全17章で構成。水防組織や情報収集、水防活動、通信連絡、円滑・迅速な避難確保の措置、協力団体などを記している。
水防協議会は計画の重要な事項を調査・審議する組織で、昭和30年に設置。関連法令や計画の大きな変更がなかったことも背景に、会合は令和4年2月以降開かれておらず、今回、4年8カ月ぶりの開催となった。
全国的に地域防災計画と水防計画の統合・整理に踏み切る動きが進んでいるといい、大船渡市は対策の円滑化、事務の効率化を目的に一つにまとめることとした。
渕上市長は8月に発生した千葉豪雨などを踏まえ、「いざという時に確実に機能する備えを整えておく必要がある。計画を一体的に整備することにより、水防対策の円滑さと実効性の向上を図りたい」と展望を語った。






