祈りの道を歩く 気仙三十三観音巡礼 震災復興願い札所巡る(別写真あり)

▲ 気仙三十三観音を徒歩で巡る参加者ら=大船渡市猪川町

 「祈りの道」再興プロジェクト(福田亮雄代表)による「2026秋 気仙三十三観音霊場徒歩巡礼」が10月31日、大船渡市赤崎町から始まった。市内外の参加者が僧侶らと気仙両市の観音堂や寺院を巡り、各札所のいわれなども学びながら、東日本大震災からの復興を祈願した。
 同プロジェクトは、古くから「祈りの道」であった三十三観音巡りの再興や震災からの復興祈願を目的に、平成23年から活動。同27年からは一般参加者とともに、春と秋に徒歩巡礼を行っている。
 初日の31日は市内外から約20人が参加し、はじめにスタート地点の三陸鉄道陸前赤崎駅そばにある田端観音堂へ。僧侶らが吹き鳴らすほら貝に続き、般若心経と各札所にまつわる御詠歌を読み上げた。
 その後は徒歩で市街地を目指し、猪川町の長谷寺、稲子沢観音堂、舘下観音堂、盛町の洞雲寺をそれぞれ参拝。このうち、長谷寺では県指定有形文化財の「木造十一面観音菩薩立像」や寺宝の「鬼の牙」を見学したほか、前総代長の田村長平さん(89)から寺のいわれなどについて説明を受けた。
 田村さんは、同寺が願掛け寺として平安中期ごろから栄えてきた歴史を紹介し、「ここで生まれ育った者として、地域の宝であるこの寺を守り続けていきたい。そのためには皆さんの力が何より大きい」と伝えた。僧侶らも「巡礼には現在も、リピーターだけでなく新たな参加者が来てくれているのでありがたい」と話していた。
 初めて巡礼に参加した東京都の山田憲和さん(58)は「これまでも定期的に気仙を訪れ、寺の人に話を聞いたり津波到達点を見たりしてきた。気仙は気遣いのある人たちがいて居心地のいい場所だと思う」と話し、歩を進めた。
 巡礼は2日(月)まで行われ、1日は末崎町から陸前高田市小友町まで、2日は同町から高田町までを歩く。