2026大船渡市長選/立候補表明者 現職のみのまま11月に 告示まで2週間 46年ぶり無投票に現実味

 任期満了に伴う大船渡市長選は15日(日)の告示まで、残り2週間となった。現時点で立候補を予定しているのは、1期目の現職・渕上清氏(68)=盛町=のみ。出馬を模索していた自営業・鈴木茂行氏(57)=猪川町=は10月31日、立候補を断念した。これにより昭和55年以来46年ぶりの無投票が現実味を帯びつつある。前回まで11回連続で選挙戦が行われ、そのたびに前哨戦も活発に繰り広げられてきたまちは、異例の静けさのまま11月に入った。(高橋 信)

 

渕上 清氏

 渕上氏の後援会(今野武義会長)は10月25日、大船渡町地ノ森で事務所開きを行った。自民党の鈴木俊一幹事長(衆院岩手2区)が駆けつけ、遠野市の多田一彦市長、陸前高田市の佐々木拓市長、大船渡商工会議所の米谷春夫会頭、市漁協の亘理榮好組合長、綾里漁協の和田豊太郎組合長、市農協(JAおおふなと)の猪股岩夫組合長、大船渡・陸前高田選挙区選出の千葉盛県議、7人の大船渡市議ら約130人が集まった。
 鈴木幹事長らから激励を受けた渕上氏は「現場の声を拾い上げ、一つでも二つでもより良い方向に進めていこうという一心で取り組みを進めてきた。市民が幸せを感じるようなまちにしていく」と決意を示した。
 渕上氏は8月、再選を目指して無所属で立候補すると表明。政党推薦は求めない。
 後援会の事務所開きに合わせ、「金色の夢を育む」というスローガンを掲げ、昨年2月に発生した大規模林野火災からの復旧・復興、大船渡港の機能強化など1期目の実績を紹介するリーフレットを作製。2期目に向け、より具体的な重点政策を近く打ち出し、支持拡大を図る。15日は午前8時から事務所で出陣式を行う。
 前回選は3期12年務めた当時の現職が勇退し、過去最多の新人5人が立候補。「未来への三本柱」を公約に掲げた渕上氏が強固な組織力を発揮し、得票率38・3%と次点候補に17・6㌽の差をつけて初当選した。
 今回は渕上氏を除き、出馬への動きが表面化していない。前回立候補し、涙をのんだ鈴木氏は「今の市政に市民はみんな満足しているのか」と無投票を問題視し、出馬を検討。自身が代表を務める政治団体は9、10月に市内で座談会を開き、市選挙管理委員会が10月20日に行った立候補予定者説明会に代理人が出席したが、同31日、SNS上で立候補しない考えを明かした。
 同日、東海新報社の取材に応じた鈴木氏は「4年たっても市民から期待されることなく、自分の実力不足を痛感している」と語った。
 市長選は市制施行後、今回で通算21回目。無投票に終わったのは、昭和27年、39年、55年の3回しかない。
 選挙戦となった場合、投票は22日(日)午前7時から午後7時まで、市内39カ所で受け付ける。16日(月)から21日(土)までは市役所本庁、三陸支所、綾里・吉浜両地域振興出張所で期日前投票が行われる。
 開票は22日午後8時15分から、市民体育館で実施する。 
 市内有権者数は9月1日現在、2万7288人(男1万2990人、女1万4298人)。前回選の投票当日有権者2万9301人と比べると、2013人少ない。