地域と伴走へ決意新た 市地域おこし協力隊員に着任 岩手大客員准教授・船戸さん
令和8年11月5日付 7面
岩手大学客員准教授の船戸義和さん(48)=埼玉県所沢市出身=が、大船渡市地域おこし協力隊員に就いた。東日本大震災発生後、NPOスタッフとして同市に入り、津波で分断された地域コミュニティーの形成支援に注力した被災地との関わりから約15年半。再び現場で地域を支えようと協力隊員となり、縁のある地での活動に意欲を燃やす。(高橋 信)
「縁のある大船渡市に関わることができることを大変うれしく思う。新たな出発としたい」
市役所で2日に行われた隊員の委嘱状交付式で、船戸さんがそう決意を語った。
委嘱状を手渡した渕上清市長は「人口減少、高齢化で担い手確保の問題は市内どの地域でも起きている。これまでの知見を生かしながら、地域の在り方を考えてもらいたい」と期待。船戸さんの受け入れ団体であるNPO法人おはなしころりんの江刺由紀子理事長は「大船渡の地域コミュニティーが、これから先どのように持続できるか模索するうえで最適の人材」と太鼓判を押した。
船戸さんは、米国の大学院で非営利団体の運営、プロジェクトデザインなどを研究し、修士号取得。震災発生翌月の平成23年4月から2年間、NPO団体プロジェクトマネジャーとして大船渡市に駐在し、市内各地に整備された応急仮設住宅における被災者らのコミュニティー形成を支援した。NPO法人いわて連携復興センターのコミュニティアドバイザー、県被災地コミュニティ支援コーディネート事業のコーディネーターも務め、仮設住宅入居者らの「ついの住まい」である災害公営住宅の自治会運営も支えている。
これまでは盛岡市内に住み、本県沿岸をはじめ県内外を飛び回っていたが、今後は大船渡と盛岡の2拠点で活動する。地域住民との協働によるコミュニティー活動やイベントの企画・運営支援に当たる。
船戸さんは「地域のみでコミュニティーを完結するのは難しい時代で、NPOや行政も一緒になってつくっていくことが必要だ。地域防災につながる活動にも取り組んでいきたい」と決意する。






