〝推し〟たちとの再会
令和8年9月3日付
14年ぶりに陸前高田市の担当となって、3カ月が過ぎた。6月、着任のあいさつ回りで再び担当となった市立博物館にお邪魔した際、同館のマスコットキャラクターである「せき坊」と「どんこ博士」を用いたオリジナルグッズが誕生し、「まちなかミュージアムショップ化計画」なる動きがあるとの話を耳にした。
せき坊、どんこ博士のどちらも、平成19年に筆者が初めて同市の担当になったときには存在していた。当時、せき坊は博物館、どんこ博士は海と貝のミュージアムのキャラクターだった。
せき坊は、矢作町板橋山遺跡で発見された縄文時代晩期の「人面付石棒」をモデルとしており、同年に誕生。どんこ博士は、同ミュージアムで16年に開かれた企画展で初めて登場した。
特に、せき坊はその存在を知ってまもなく、筆者の〝推し〟となった。企画展の記事に登場してもらい、人形や(どんこ博士を含む)消しゴムはんこを制作するなど、熱心に推し活をしていた。
しかし、23年に東日本大震災が発生。博物館もミュージアムも津波で被災し、人形やはんこは流失してしまった。
筆者はその1年後、配置換えで担当を離れた。しかし、せき坊とどんこ博士が震災後も親しまれ、博物館の再建や被災文化財の復旧を支えてきた存在だと知っていた。
再会とともに知った、まちなかミュージアムショップ化計画。同館がキャラクターの商標登録を行い、申請に応じて無償で使用、商品化できる体制にしたという。市内ではドリップパックコーヒーやトートバッグ、キーホルダーなどができ、グッズを求めての周遊が生まれつつある。
高田町の中心市街地に再建された博物館は、市内外から集客があり、まちなかににぎわいを呼ぶ施設の一つ。同計画が地域の事業所などに浸透し、せき坊とどんこ博士がさらにまちを盛り上げ、より愛される存在になってくれるよう、陰ながら応援したい。(佳)






