お祭りとAI

 先月18~20までの3日間、陸前高田市高田町のまちなか広場周辺で開催された「お天王さま夏祭り」。初日の「チャオチャオ道中おどり」や数年ぶりに復活した3×3バスケ大会、多彩なイベントステージなどを撮影するべく、3日間とも足を運んだ。
 チャオチャオは雨が心配されたが、参加者の熱気に天気も持ちこたえ、にぎわいを見せた。日が落ち、辺りが暗くなると、会場周辺の各店舗につるされた赤ちょうちんの光が存在感を増し、〝地元の祭り〟の雰囲気を存分に感じることができた。
 2日目は、撮影の合間に屋台を巡った。かき氷や焼きそばといった祭りの定番メニューから、昔懐かしい袋に入った綿あめ、おしゃれなドリンク、スイーツ類など、約40店が軒を連ね、どれを買おうか悩みながら、ぐるぐると会場を歩いた。個人的には、地元のキッチンカーが販売していた「タコの唐揚げ」のおいしさが一番の発見だった。
 目を引く商品が多かった一方、全く興味が持てないものもあった。それは、AIで作ったとみられるポップで紹介されていた商品だ。
 近年、生成AIが普及し、さまざまなところでこれを使ったポスターなどを見る機会が増えた。アイデア出しを全てAIに任せれば、そこにかける人手や時間は省けるだろう。
 実際に、見栄えはいいと思う。でも、なぜだろうか。全くそそられない。ある商品は、大事な値段の部分が抜け落ちていた。AIは便利だが、今回見たポップは「AI感」が強すぎて、そこに込められているはずの人の心が見えづらくなっているように感じた。
 AIの活用は、時代の流れを考えれば、ごく自然なことだし、むしろ積極的に使うほうが効率化につながるメリットもある。でも、歴史のある地元のお祭りだからこそ、〝昔ながら〟が良いと思ってしまうのは、平成生まれの人間のわがままだろうか。(菅)