ネットバンクを使う
令和8年1月20日付
気仙に移住して早くも丸4年が経とうとしているが、もろもろの事情から移住前のメインバンクだった内陸部の金融機関を現在も利用せざるを得ない状況で、どうしたものかと悩んでいる。
今は、店舗に直接向かわずとも振り込みなどの手続きができる「ネットバンク」の機能を利用しているが、これを使えるようにするためには多少の手間がかかる。なにしろ、資産という特にデリケートな個人情報を扱うとあって、ネット上で口座を使用するために二重三重の本人確認をするからだ。
簡単に説明すると、まずはネットバンクの開設手続きをするため、窓口で本人確認。その後、実際に使用を始めるために、ネット上で初回の本人確認をする。さらに、利用するたびに簡易的な本人確認も行う。そして、本人確認の方法を忘れてしまったときは、担当部署へ連絡しなければならない。
煩雑なのは否めないが、逆を返せば、ここまでやって初めて、自分たちが預金や借入金を扱ってもよいほどのセキュリティーが確保されるということでもある。
それに、開設手続きと初回の本人確認をしてしまえば、その後の操作はそこまで苦でないことも事実だ。仕事の合間をぬって銀行に出向く必要がなく、月に数回は手数料なしで振り込みができるので、面倒くささを補って余りあるメリットを感じている。
一方、中にはネットバンクを悪用する人もいる。例えば、投資家を名乗る人が、億単位の額面が記載されたネット上の口座残高確認画面をSNSで公開して、「儲かりますよ」と投資に勧誘する事例が少なくない。その実は、実際の残高を画像編集の要領で塗りつぶし、残高を上書きしているだけといった具合だ。
高度な技術を享受できる現代でも、得てして理屈不要の単純な〝力技〟にだまされて損をしかねない。便利なネット上でも、財布のひもは固くしておこう。(齊)





