令和8年08月01日付
小野田経済安保相が府中刑務所を視察して「受刑者の4人に1人が外国人。外国人犯罪に厳格な対応が必要と認識した」と述べ、一部から熱烈に支持されている▼府中刑務所で4人に1人というのは正しい。しかしそれは同施設が外国人を集中させる中核拠点だからだ▼つまり他より割合が高くなるのが当然で、女子刑務所を見て「女に犯罪者が多い」というようなものである▼実際の外国人受刑者は各地で1~6%。多寡の判断は別にしろ、国内全体で25%に上るかのように言えば誤解を招く▼こうした発言が補足・訂正なく放置されると、〝お上にお墨付きをもらった〟とみなして偏見を正当化する人が現れる。受刑者の90%以上が同じ日本人という事実は目に入らないのだ▼熊本でも「黒人やムスリム、インド・アジア系が略奪している。外国人を許すな」「イオンの爆発も外国人の企て」といった、われわれと同じ有色人種を蔑視する流言飛語が飛び交う▼現実には、ベトナム人の若者たちががれきの下から高齢者を救出するなど、互いに助け合う姿が広がっているのに▼今まさに、被災して苦しむ方々がいるさなか、己の排斥感情をぶちまけるため、ここぞとばかりに災害を利用する人はいる▼罪を犯した外国人も当然だが、デマで混乱や不安を広げる日本人も同じく「厳格に対応」されるべきだろう。






