令和8年11月06日付
不正アクセスによる顧客情報流出、その勢いが止まりそうにない▼もはやネット空間に安全地帯はないのではと思われるほどに相次ぐサイバー攻撃。目下、高度なセキュリティー知識を有するホワイトハッカーに関心が集まる▼ネットワークに不正侵入して個人や組織の情報を窃取したり、プログラムを破壊したりと、悪意の攻撃を行うブラックハッカー(クラッカー)に対抗するセキュリティーエンジニアのことだ▼多くは企業や政府機関の依頼で活動しており、わが国も今後、その養成に一層力を入れるとする▼そこでふと気になったのが、ホワイトハッカーとして知見を蓄えた人が、莫大な金銭や怨恨、正義感の暴走などからクラッカーに転落するケースはないのだろうかということだ▼調べるとやはり、システムの致命的な脆弱性を見つけても依頼主に報告せず、裏で犯罪組織に高額売却するといった事件が複数あった▼だが逆に、クラッカーが逮捕・服役後に改心し、名うてのホワイトハッカーになった事例も意外と多いと知った▼思うのだが、クラッカーの中には、金銭より「実力を世間に認めさせたい」という承認欲求が犯行動機である者も少なくないのではないか▼ホワイトハッカーには高い倫理観が求められるが、まずは「正当な承認と賞賛を得られる仕事」であることも大事なのかもしれない。





