令和8年05月22日付
「岩手県は経済的豊かさが全国1位」―▼国交省の調査結果にそう出たと知り「ホントにぃ?」と目を見開いた▼「可処分所得」の平均から食費や水道光熱費などの「基礎支出」、通勤時間を時給換算した「機会費用」(初めて知った用語だ)を引いて算出した数値で見た結果なのだという▼本県の場合「可処分所得に対して支出が少なく、通勤時間が短いこと」が経済的豊かさの証明らしい▼2~5位の岐阜、広島、富山、福井―と上位を占める県もランク入りの理由は同じ。東京は可処分所得が全国トップながら通勤の機会費用が高く、神奈川や埼玉も同じ理由で下位に沈むのだとか▼若者の人口流出が止まらない本県は、この調査結果をI・Uターン促進に活用する考えだという▼手取り額だけが幸せを測る指標ではないことも、満員電車に乗らずに済む幸福も理解はしている。岩手に暮らしていて幸せだと思う。ただそれは結果であって、最初から「可処分所得も生活にかけられるお金も低いけど豊かです」とPRするのは違う気もする▼確かに「大都市圏は物質的には恵まれているけれど、日々の生活で摩耗してしまう。その点、地方には時間的な豊かさがある」というルサンチマンは満たされる▼しかし本県の所得水準が低い現実を前に〝心のゆとり〟がどれほど若者にとって魅力的に映るものだろうか…。





