令和8年07月14日付
昨春開催予定だった三陸花火大会が突如中止され、チケット代の返金が滞っている問題は今も未解決だ▼一方、有志が実行委を立ち上げ、10月に「高田松原花火」を開催する▼新実行委は旧大会の運営組織とは完全に別団体。返金義務はない。旧大会を後援した陸前高田市は未返金者に割安チケットを提供するため、実行委に補助金を出すなどの救済措置をとるという▼けれど被害者にすればそういった事情をくむ義理はなく、再び来てくれる人ばかりではないのも事実だ▼「返金が済んでいないのにもうやるのか」という非難は実行委や市に向き、市民の中にも開催を疑問視する声が少なくない▼実行委員長は矢面に立って内外からの疑問や批判を受け止め、一つ一つ丁寧に説明する動画を公開している。強い風当たりの中、失墜した信用を取り戻し、地元を盛り上げたいという誠実な姿勢が伝わる内容だ▼ただそれでも、万人の理解を得るのは困難であろう▼市に法的責任がないことは理解する。だが実行委を支える構えであるなら、はたからは厳しい目と声が向けられている現実を謙虚に受け止め、未返金者へのおわびや新行事発足の経緯を誠心誠意発信してほしい▼併せて、過去にも課題となった渋滞・駐車場対策や、避難計画案をともに考えていくことも信頼回復には欠かせないと、老婆心ながら申し上げる。






