令和8年07月09日付
「気仙丸 未来へ」と題し、千石船・気仙丸の大規模修繕にかかる課題、展望について本紙記者が連載している▼5日付の第3回では椿油を船室に塗って保護する取り組みを紹介。本文の最後には「定期的に足を運ぶ機会をつくることで、愛着がはぐくまれる。椿油と気仙丸、いずれも未来に残すべき地域の『宝』を生かした取り組みは、多様な可能性を秘めている」とあった▼まさにその通り。愛着は、間近に見て、知ることでしか形成されない。塗布作業に児童らの参加機会を設けるなど、保全活動のすそ野を広げることが欠かせまい▼気仙丸を守り伝える必要性は、市民の間にも一定の理解は広がっている。一方で、どうPRできる?となると大抵の人が「うーん…」と首をひねる。魅力が伝わりきっていないのだ▼これには、強度などの問題から、同船を本来の形で展示できないことも関係しているように思う▼海上にあるがまま、帆柱が立ち、帆が張られた状態で見られたら、関心はもっと高まるだろうに―そう考えるのは私ばかりではあるまい▼そこで帆船としての姿を〝体感〟するため、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、プロジェクションマッピングといった映像技術を利用できないものか▼10年前、大船渡湾を帆走した際の勇姿が陸上にもよみがえるなら、内外に与えるインパクトは段違いだろう。






