令和8年07月07日付

 拙速で強引な国会運営を見ていても、現政権が民主的な手続きを軽視する傾向にあることは分かっていたが、いくらなんでも耳を疑う言い草だ。「(高市首相と比べて)歴代首相は国会に出席しすぎていた」とは…▼読売新聞によると「首相周辺」がそうもらしたという。野党が求めた参院予算委での集中審議や党首討論の開催には応じず、予算委出席率は前首相の6割程度にとどまっている状況に対してだ▼憲法63条で、首相をはじめ閣僚には答弁や説明のための国会出席義務がある。いくら出席しても〝しすぎる〟ことになどならない。「首相周辺」が誰かは存ぜぬが、随分と不見識・不誠実な人間をそばに置いているものだ▼さらにその人物は、首相が予算委に「出席すればするほど、内閣支持率が下がる」とまで…。実はそれが本音か▼衆院選での中傷動画作成・拡散疑惑を追及される「せい」で、「首相としての業務時間を確保できない」と述べ、「秘書の陳述書提出でこの話は終わりに」と答弁は拒否。初のインド訪問も、先方が招待したがっていた地方都市には「会期中で時間がない」と、訪れず足早に帰国した▼だがそれで駆け付けた先はベストドレッサー賞授賞式―一体何の時間を「確保」したかったのか▼「働いて働いて~」から「歴代首相が働きすぎていた」まで変節するのが早すぎやしないか。