令和8年02月26日付

 「気仙全体で必ず支えていく」▼昨年2月26日に発生した大船渡市大規模林野火災の鎮圧が宣言されてから2日後。3月11日付の本紙1面にそんな見出しで宣言文を載せた▼「甚大な打撃を受けた方に、今はまだどんな言葉も届かないだろう。ただ、この気仙というのが、互いに支え合うことのできる強靭な地域であることだけは信じてほしい。先は長い。しかしその傍らに、気仙地区全体が、そして本紙が間違いなく、ともにあり続けていく」▼今も同じ気持ちだ。読者の皆さまもきっと共鳴してくれると確信もしている▼既存の制度では支えきれない人がいる。失われた環境の再生には立ちはだかる大きな壁があり、被災者の住宅再建とコミュニティーの維持にも困難がつきまとう。東日本大震災のあと直面したのと同様の課題に、再び突き当たっている▼だが火災のただ中にあって示された、当地の人々の結束と連帯感、他者を思いやる気持ちの強さは、これらを乗り越える大きな力となるはずだ▼震災の時と違い、局地的な災害だった。それでもあの大火を人ごとと見ていた住民はまずおるまい。皆が「自分にできることを」と考え、動いた。取った行動の大小ではなく、一人一人が力を持ち寄ったことに意味がある▼その時を思い出し、考えたい。今なお苦境にある人々の傍らに立つため、何ができるのかと。