令和8年11月05日付

 米国の中間選挙当日の3日、トランプ大統領がイスラエルに対する年40億㌦の支援を終了すると発表した▼聞いた瞬間に〝眉唾〟と感じた。同氏がイスラエルとの関係を断ち切れるとは思えなかったからだ▼案の定、武器の売却は継続するとしており、軍事面での協力は今後も続くようだ▼なぜ米とイスラエルがこれほど密接に結びつくのか?この辺を説明するにはスペースを大きく割く必要がある▼が、どうにかかみ砕いて言うと、キリスト教原理主義に属する福音派が「イスラエル支援はわれらの救済につながる」という特殊な終末論を信じているためだ。彼らは共和党の岩盤支持層であり、この支持を失えば党の基盤は崩れる▼ではなぜ同氏が支援終了を口にしたか。イランへの共同攻撃により国民生活がひっ迫し、白人一般層の支持さえ失おうとする今、中間選挙でアピールする材料が必要だったからだろう▼他方、米軍は2日にもイランへの攻撃を行っているうえ、同氏はイランの核施設を攻撃する可能性についても示唆している▼イラン攻撃を続ければ支持が失われていく一方、撤退すれば基盤も削られるという状況の中、とりあえず中間選挙までは双方に良い顔をし、最低限の支持をつなぎとめようという腹なのだろうが、安直に核への攻撃を口にできる者がトップにいることが、恐ろしくてならない。