令和8年09月03日付

 学歴系YouTubeチャンネル(とは何なのやら、全然理解できないが)の配信者が、福島大学を愚弄したと取れる発言で批判されている▼同大は東日本大震災による原発事故を契機に環境放射能研究所を設立。放射能汚染の影響を長期的に調査・研究し、復興支援や教育分野の地域貢献にも携わってきた▼この配信者は、インタビューした同大生が「放射能(研究)はうちならでは」と語ったのに対し、「放射能とか原子力ってエネルギーで超重要な問題なわけですよ」としたり顔で言ったあと、こう続けた。「(だから)福島大には触らせたくない」▼暗に〝福島大は高次の研究をするレベルにはない〟と見下したも同然の発言で、同大学長も「本学の研究は福島の経験を科学的に検証し、成果を国内外に還元するためにも重要なもの」と反論した▼配信者は過去にも動画で目に余る学歴差別や下劣な言動をしていたそうだから、今回も炎上商法を狙ったのかもしれない。偏差値で人に優劣をつけ、番組で物笑いの種にすることがそもそも露悪的だ▼だが今回非難されている点は、福島がこの15年、官学民で原子力災害に向き合ってきた姿勢や住民の苦難を結果的にあざ笑ったことと、学生・教職員のみならず福島の人々の尊厳まで傷つけたこと。想像力のなさと、学究に対する無知に眉をひそめられたのである。