令和8年04月11日付

 米・イランによる2週間の停戦合意発表直後、イスラエルがレバノンの市街地を攻撃。合意は発効から数時間で空洞化した▼「ホルムズ海峡が開く2週間で、どれだけ状況が好転するか」なんて話は一気に消し飛んだ▼同国はパレスチナ自治区ガザに対しても停戦合意を破り、いまだ民間人の殺害を繰り返している▼「パレスチナ人を根絶やしにする。イランも国ごとせん滅する」という悪魔的な信念が背景にあることも確かだが、収賄や背任で起訴されているネタニヤフ首相は、とにかく事態を沈静化させたくないのだ。戦時であり続ければ、汚職を追及されないから▼イスラエルがガザで虐殺を始めた時、米国は攻撃の正当化をサポートし、西欧諸国も日本も、団結して止めることより、黙認して〝消極的な共犯者〟となることを選んだ▼「国連憲章違反など恐るるに足りず」─とこの〝成功〟に味を占めたイスラエルは、イランへの先制攻撃を行った。制止できる力を持っているはずの米国は口車に乗せられ、今や主犯となり果てた▼現状の事態は、ガザの時点で世界が団結し「やめろ」と大きな声を上げてこなかったことが発端にあると言っていい▼イスラエルはイラン最大の石油化学施設も攻撃している。世界がつながっている以上、彼らを止める努力をしなければ、私たちの生活は根底から破壊され続ける。