令和8年04月24日付
テレビや新聞を通して現実に見ている光景も、心象の風景も、完全に〝あの時〟と二重写しだ。大槌町の山林火災と、大船渡市で1年前に見せられた悪夢がぴたりと重なる▼消火活動にあたる方々の姿や、ヘリコプターから放水される様子を目にするだけで当時の記憶がよみがえり、胸が苦しい。なぜ、なぜ、またこの地で、大規模火災が繰り返されてしまうのか▼乾燥した空気を運ぶ高気圧の影響で、3~4月は一年で最も乾燥する季節だ。風が強い日も多い。延焼の早さを見るにつけても、大船渡の場合と同様、鎮圧までの長期化も覚悟せねばなるまい▼まだ避難指示が出ていない地域の人も、いつでも逃げられるよう準備だけしておいてほしい。風向きや風の強さによって、避難指示区域は急速に拡大することがある▼気休めにしかならないかもしれないが、家を離れる時は庭木や枯れ草など、家屋周辺に散水するのも延焼を遅らせる一つの手だ▼今回はテレビ・ラジオの中継局付近で燃えているため、大槌では電波に障害が出て視聴が困難になる可能性もあるという。スマホで聞ける「ラジコ」等も活用してもらいたい▼見守ることしかできないわれわれは、ひたすら祈り続ける。1分でも早い鎮圧を。住民と消火活動にあたる人々の無事を。そして頼む、頼むから今だけは、後発地震よ、起きてくれるな─と。






