令和7年12月07日付
昨年より2カ月ほど早く流行期入りし、かつてない規模で感染拡大しているインフルエンザ。本県でも4週連続で警報レベルを上回り、猛威をふるっている▼厚労省の定点調査では、患者数は早くも15万人に達する勢いだ。1万人未満だった昨年同時期の、実に約16倍である▼新型コロナの感染者も一定数おり、インフルと二重に感染している人もみられるというから恐ろしい▼また、マイコプラズマ肺炎、季節外れのO─157やカンピロバクター腸炎の患者も全国的に見られる▼「百日咳」の患者数も過去最多を更新。さらに、感染すると48時間以内に命を落とすという「劇症型溶連菌」の感染者数は今年も増加傾向という▼まさに二重、三重、四重の〝感染症パニック〟である▼コロナ禍まっただ中だった4年前には、感染対策の効果で、子どもの風邪、インフルエンザなどの感染症も激減したという国立感染症研究所の調査結果があった。手足口病、突発性発疹といった、ウイルスや細菌などが人から人に受け渡されてかかる病気も減少した▼こまめな手洗い、うがい、マスク着用といった個々の対策が、いかに意味があったかということだ▼中高生の受験シーズン間近。自身の家族に受験生がいなくても、友人や同僚の家族が入試を控えているかもしれないと想像し、一人一人、対策を心がけたいものだ。






