令和8年02月14日付
昨年から出身大学の評議員をおおせつかり、先日も臨時会に合わせて上京した▼母校に招かれる機会はこれまでもあったが、受験シーズンに訪ねたのは初めて。冬枯れたツタの絡まる赤レンガの校舎を見上げるのは久々で、心はおのずと高3の2月に飛んだ▼酒販組合員が安く泊まれる施設に2週間近く滞在し、日中は図書館で勉強。そして夜は復習もそこそこ、部屋でテレビを見ていた。長野五輪のまっただ中だったのである▼ニュースのハイライトで映される、スピードスケート・清水宏保、モーグル・里谷多英の金メダル…同じくモーグルの上村愛子は同年で、「よーし私もがんばろー!」と力をもらい、上り調子の気分で試験に臨めたのは大きかった▼難局の中で獲得したジャンプ団体の金には一番勇気づけられた。実況の「高い!高くて!高くて!高くて!いったー!」「伸ばしてくる!伸ばしてきたー!」が、そのまま自分の応援歌になった。当時大好きだった先輩が原田雅彦に似ていたのもポイントだったろう▼過去の五輪で最も私の記憶に残るのが夏季大会ではなく長野なのは、この受験の思い出と重なるからだ▼コルティナ五輪での日本勢の奮闘も、今まさに入試に臨む若者を励ましているのだろうか。加齢とともにスポーツに鼓舞されることは減ったが、当時もらった熱い気持ちは今も忘れがたい。






