令和8年09月02日付

 これは憂慮すべき事態だ。イラン戦争を巡り、米軍三沢基地所属の戦闘機が作戦に関与したと報じられた▼沖縄に駐留する米海兵隊などに加え、これで在日米空軍も戦争に加わったことになる▼「米軍がやったことで日本に何の関係が?」と思ったら大間違いだ▼日米安保条約により、米軍が日本国内の施設などを戦闘作戦行動のために使用する場合、米は日本国政府と事前に協議せねばならない▼つまり政府は前もってこれを承知し、米基地からの攻撃を許可した可能性が高い▼それは明白に戦争加担とみなされかねない行為だ。イランに報復される理由を、わが国は自ら作り出したことになる▼日本びいきで知られるイランのアラグチ外相は「平和を愛する日本の人たちは、この件で政府に説明責任を問うべき」と呼びかけた▼言葉こそ柔らかいが、要するに〝国民までもが政府のやり口に異を唱えないなら、日本を敵として認識するぞ。危機感を持て〟と言われているのだ▼イラン攻撃後のわが国の煮え切らぬ態度を見ても譲歩し、友好的に接してもらえたのは、同氏の尽力と長年の両国関係によるものだ▼米軍が無断で作戦を行ったのなら条約違反。政府が知りながら黙っていたのなら、日本を〝戦争加担国〟とみなさずにいてくれたイランと、何より日本国民への重大な裏切りだ。政府に強く説明を求める。