令和8年09月09日付
国連総会で、一般に広く使われるメルカトル図法から、陸地の面積をより正確に表す「イコール・アース図法」などの利用を支持する決議が採択された▼経度と緯度が直角に交わるように書かれたメルカトル図法は航海に最適だが、距離や方位は不正確で、高緯度の地域ほど実際より大きく表される▼同図法ではアフリカとグリーンランドは同じぐらいに描かれるが、実際のアフリカはグリーンランドの約14倍。中国、米国、メキシコ、インド、日本、そして欧州の半分を入れてもさらに余るほど大きい▼アフリカ諸国などはこの視覚的な縮小が、同大陸の重要性や資源などの過小評価につながっていると主張したのだ▼私たちは子どものころから、主にメルカトル図法の世界地図を見てきた。しかしそのために、地図上の大きさを〝国の大きさ〟…強さのように錯覚していた部分が確かにあるのかもしれない▼この点、決議では日本を含む164カ国が賛成したのに対し、米国のみが反対したというのが象徴的だ▼「国連が集中すべきは国際平和だ!地図じゃない」というのが表の反対理由だが、もしイコール・アース図法が採用され、国土が今までより小さく描かれたら、誰より屈辱に感じるであろう人が現在の米大統領だ▼一方、そうなれば彼も、グリーンランドが意外に小さいと気づき、欲しがらなくなるかも。






