令和8年04月04日付
ネット検索で何でも分かる時代でなかったころの情報収集は、雑誌が一番便利だった▼特に映画・舞台・コンサートなどの上映時間や劇場、料金を知りたいと思ったら、エンタメ専門誌『ぴあ』を見れば全国各地の情報が一覧できた▼同誌はネット普及によって15年前に休刊したが、6日に月刊誌として復活するという▼雑誌不況の中、初版2万部。ブランクも長いのに、出版社は思い切ったなあと思うが、書店からは注文が相次ぐそうだ▼復刊は「やはり紙のほうが便利」というアナログ派の要望が背景にあるのかと思ったら、意外にも「デジタル版のぴあを周知するため、紙を入り口に接点を広げられないか」という発想だったらしい▼誌面にはQRコードを掲載。スマホで読み取ると上映・上演時間などの詳細やインタビュー記事の続き、さらにはチケット購入画面にもつながるという▼なるほど、双方の〝よいとこ取り〟である▼ネットだと、まず自分の興味あるコンテンツを検索するのが前提となり、関連性のない作品や演者を知る機会が少ない▼雑誌だと「こんな舞台もあるのか、こんなアーティストがいるのか」という、偶然の出会いがある▼そうした紙の良さと、プラスαの情報に即アクセスできるデジタルの利便性を組み合わせる手法は、小社も紙媒体として参考にできないか…と想像を巡らせている。






