令和8年03月24日付

 えっ、えっ、どういうこと?きっと高度な外交戦術があってのことなんだよね?─▼と、新聞を持つ手が震えた▼ホルムズ海峡航行に関してイランが日本側に協議の扉を開いた─と書いた矢先、外相の茂木氏はイランとの個別交渉を「考えていない」と述べたという▼約20カ国で海峡の安全確保に関する共同声明を出すから、これがうまくいく見通しということだろうか▼そう信じたい。だが燃料のみならず食料や医療への大打撃が間近に迫るこの緊急時、そんな正攻法一本槍で、他に手を打っていないのなら驚く。いや、きっと水面下で動いているはず、そうに違いない…▼〝出方次第だが日本も安全に通れるようにする〟と暗に示された中、茂木氏が「みんな通れる状態にすることが極めて重要」としたのは、欧州や韓国との協調を気にした発言か、とは考えた▼しかしイランが「通さない」と明言するのは米国とイスラエルだけ。他国とて個別交渉はしており、日本の協議開始が〝抜け駆け〟になるとも思えない。「みんな」とは何を指し、政府はどう動く気なのか▼備蓄があるとはいいつつも、在庫切れで給油不能・ガソリン携行缶が盗まれる・エチレンが減産になる・火力発電所が止まる─など、影響はすでに出始めている▼最後に中東を出た原油タンカーは22日に到着済みだ。「次回」はいつになるのだろう。