令和8年04月07日付

 ヒーローになりたかった放火魔が〝消火〟に駆けつけてみせたが火消しはできず、延焼中の国に〝困るのはお前らなのだからお前らが消火しろ〟と言い出す▼それが現在の米国大統領のしていることだ▼原油の供給不安と価格高騰の原因が「ホルムズ海峡の安全確保は石油輸入国の責任。韓国や日本がやれ。なぜ米国がやらねばならんのか」と〝逆ギレ〟するのはこっけいだが、これはむしろ日本の大チャンスである▼茂木外相は「アジア代表として日本だけ通過交渉はできない」と言っていたが、中国、ロシア、インド、パキスタン、イラクのほか、タイ、マレーシア、フィリピン、フランス、オマーンがイランと個別交渉の末、船舶を通過させた▼ベトナムとイタリアも交渉中。マレーシアは、別に通行料も支払っていないことを明らかにした▼アジア諸国が先んじて次々通っているのだから、〝抜け駆けできない〟なんておためごかしはもはや不要。突き放してきた側の米国の顔色をうかがわず交渉すればよい▼各国が代替ルート確保だけでなくホルムズ海峡通行も必要としたのは、中東抜きでエネルギーや連産品をまかなうのは現実的ではないからだ。依存度が極めて高い日本はなおのこと▼石油調達先の多角化を進めるのは大事だが、輸送日数や価格が2倍、3倍になるところばかりでは、国がたちゆかない。