令和8年04月15日付
もし富士山が大噴火したら―国の報告書と専門家への取材を基に、起こりうる最悪シナリオを映像化した番組がNHKで放送された▼普段は〝日本を象徴する風景〟としか見ておらず、活火山と意識するのは難しい富士山だが、過去5600年間で平均すると30年に一度は噴火していたそうだ▼それが宝永噴火(1707年)以来、300年以上ご無沙汰。平均の10倍も休んでいるほうが異常事態で、地下に蓄えられた大量のマグマはいつ吹き出してもおかしくない状態という▼もしそうなれば近郊では最大3㍍の火山灰が降り積もり、首都圏のライフラインは断絶、輸送網も崩壊。当然、日本中が無関係ではいられない▼111の活火山を擁する火山列島、それが日本だ。御嶽山や口永良部島、新燃岳…改めて見ると噴火は各地でしばしば起きていると分かる。桜島に至っては今この時も噴火が報じられているほどだ▼2年前に「噴火警戒レベル」が2まで高まった岩手山をはじめ、東北では18の山が活火山。「火砕流」の恐ろしさを世に知らしめた雲仙・普賢岳のように、大規模・長期化する火山活動も人ごとではない▼そのうえわが国は、地震と津波のリスクが常にある。もし自衛隊が他国での活動に多勢を割かれている時に大災害が起きたら…。国際関係の安定抜きでは、国民の安全も脅かされるということだ。






