令和8年10月1日付

 きょうの3、6面を見てもらうと分かる通り、留学生の劉羽欣さんがインターンシップの一環で1㌻の企画を手掛けた▼小社が外国籍の方から研修希望を受けたのは初めて。だが問い合わせメールを一読し、瞬時に「来てもらおう」と決めた▼「地域紙だからこその視点や、地域に寄り添った取材の姿勢を学ばせていただきたい」という丁寧な文面から、誠実で真剣な思いが伝わってきたためだ▼顔も人となりも、詳しい素性も分からない(実はその時点では性別も分かっていなかった)が、気が合う人だと直感で思った。「地域と人とのつながりについて知りたい」という点で共感し合えると▼劉さんは取材中、言葉でつまずく場面があっても伝えようとすることをあきらめず、敬意を持って相手から学ぼうとしていた▼母語ではない言語で話を掘り下げ、原稿を書く─本当に大変なことをよくぞやり遂げてくれた。惜しみなく拍手を送りたい▼一番驚いたのは、彼女が書き上げた3面のまとめを読ませてもらった時。私が日頃から郷土に感じてきたのと同じ思いが、そこには記されていた▼2人の外国人在住者への取材では、国籍や言語の壁なんて地域を愛することにおいては何ら問題にはならないのだと、彼女も確信したと思う。そして私も─気仙が持つ包容力に触れられたのは、劉さんとの出会いのおかげだ。