令和8年03月03日付

 アメリカとイスラエルが宣戦布告なくイランを攻撃し、イランの最高指導者ハメネイ師と幼い子どもを含む民間人らを殺害した▼これを米国国防省は「壮絶な怒り作戦」と呼称する▼壮絶な怒り?壮絶な怒りを覚えるのは、無関係の小学校を爆撃され、わが子を失った親たちであろうが▼どれほど残虐な思考回路になれば、敵国への先制攻撃でまずは小学校を同時多発爆撃しようなどと思いつくのか。「これでイランが〝解放〟される」と喜ぶ人々は、突然木っ端みじんにされた多数の子どもたちが、一体何から解放されたというのだ▼米とイスラエルは、イランの核保有を巡る交渉が難航したことを攻撃理由にするが、交渉そのものが単なる時間稼ぎ―〝話し合いが決裂したため〟という、攻撃の口実作りであったことは火を見るより明らかだ▼そもそも、オバマ元大統領が取り付けた核合意から一方的に離脱し、イランへの圧力を強めたのはトランプ氏ではないか▼67年前、民主的に選ばれたイランの首相をクーデターで倒させ、民主化の道をつぶす介入をしたのが米英だったことも忘れたのか。それとも知らないのか▼ハメネイ師が望ましくない指導者だったとして、その孫まで殺害する正当性はどこにある。まして核を理由にしながら、核と無関係の市民や子どもたちを殺していい理由がどこにあるというのだ。