令和8年10月24日付

 「PHP文庫」をご存じだろうか。ビジネス書や歴史ものなどのノンフィクションを扱う文庫レーベルだ▼〝PHP〟と聞いた時、それしか思い浮かばなかった、情けないことに。まさか、世界中のウェブサイトの約7割が利用するプログラミング言語のことだとは▼このPHPに重大な脆弱性が見つかり、銀行や証券会社、身近なサービスを扱う名だたる大手企業などが次々と、メンテナンスのため停止する事態に陥っている▼AIが過去に類をみない速さと規模でソフトウエアのバグを発見できるようになった一方、その修正が間に合わないうちにハッカーに悪用されるおそれも生じているといい、PHPを使用する企業や自治体が予防措置として、一時的にサーバーをダウンさせたのだという▼こうなると不正アクセスや情報漏洩も気がかりだが、ここで焦るのは禁物。騒動を逆手に取り「漏洩したのでパスワード変更を」と偽サイトに誘導するメールもすでに確認されているようだ▼企業から公式に情報流出の報告があった場合も、メールやSMSのリンクは踏まないこと。個人情報の入力を求められたり、「至急」などとせかす内容の文面だったら疑ってかかるといった慎重さが求められる▼またこれを機に、パスワードを使い回さない・二段階認証にする・パスキーを設定するといった見直しが重要だろう。