令和8年05月05日付
2年前に陸前高田市で行われた時もそうだったし、やはり地元開催はいつにも増して見応えがある。3日に大船渡市民文化会館・リアスホールから放送されたNHK『のど自慢』、皆さんもご覧になりましたか▼「今週のチャンピオン」は盛岡市で中学校教員をしている女性だった(声も良くてうまかった!)が、個人的には玉置浩二の『メロディー』を歌って合格の鐘を鳴らした、三陸町綾里出身の男性にトロフィーを贈りたい▼登場した瞬間、見たことのあるジャージだと思った。令和3年に旧赤崎中との統合で閉校になった旧綾里中の卒業生で、現在は大学4年生だという▼歌に入る前、胸元の校章ワッペンを誇らしげに示した姿、「きょうはどんな思いでステージに」という司会者の質問に「綾中魂で来ました」と答えた時の笑顔から、昨年の大規模林野火災で甚大な被害を受けた綾里を励まそうとする気持ち、生まれ育った地域に対する誇りが伝わってきた▼〈あんなにも 好きだった きみがいた この町に いまもまだ 大好きなあの歌は 聞こえてるよ いつもやさしくて 少しさみしくて〉〈あのころは なにもなくて それだって 楽しくやったよ〉▼サビ前までしか聞けなかったが、過ぎ去った時を慈しみながら今を生きていこうとする歌詞に、優しくも力強い歌声に、古里への愛がにじんでいた。






