令和8年05月27日付

 京都府八幡市の川田翔子市長が産休を取ることに、ほかの自治体の首長や議員から「子をもうけたいなら立候補すべきではなかった/市長なら任期終了まで妊娠・出産は控えるべき」などと批判の声が挙がっている▼なんとまあ、わが国の少子化の原因がみっしりと詰まった、貴重なご意見であることよ▼こんな直球の差別もなかろう。男性首長ならば「任期終了まで妊娠させるべきではなかった」なんて言われるべくもない▼なにしろ乳幼児がいようと介護があろうと、ケア労働を〝家内〟に引き受けてもらえば、存分に仕事ができるという特権を与えられた側だ▼「子をもうける可能性がある者は公職に就くな」というなら、それが女性の場合にだけ適用される社会にまず疑問を持とうではないか▼政治が男性中心のままでは、出産や子育てのサポート体制の構築が進まないことはこうして可視化されているのだ。だからこそ「女性の首長に出てきてほしい」と有権者に望まれ、同市長は当選したのではないのか▼産め、産めという割に、子どもができたら「無責任」だの「不適切」だの。なんとやかましい社会だ▼立場のある人の出産にいちゃもんがつく地域と、「おめでとう!皆でサポートするね」という地域、若年層が住みたいと思う・ここなら子育てがしやすそうと思うのは、どちらであるかは明白だろう。