令和8年02月13日付

 11日付の小欄に「党内にブレーキが必要なのだが、タガがなく、すぐさま専横へかじをきれる状態でブレーキ役になればその人は必ず憎まれる」と書いたばかりで、早速その通りになっている▼自民党の岩屋毅前外相が、「政権が間違った方向に行きかけた時はブレーキにならねば」として、新グループ立ち上げに意欲を見せた▼途端、党の内外から反発されている。異論を唱える者はすべて〝逆賊〟といった風情。中には党所属の県議が同氏に〝座敷牢に入ってもらわねば〟などと信じがたい蔑視発言をぶつけ、口をふさごうとしている▼しつこいようだが何度でも繰り返す。従来の自民は保守本流からリベラルまで、多様な意見を包摂してきた政党だと。そこが強みであり厚みであったと▼異なる考えを持つ議員がグループで勉強会を開き、意見をぶつけあって政治をして、だからこそより大勢を拾い上げてこられたのに。異論を差し挟むなとは、いつから中共に変わったのだろう?▼Liberal Democratic Party―その和訳が自由民主党だが、お忘れだろうか。自由で闊達に議論でき、民主主義を尊重する政党。かつて最大の強さだったその理念を▼ブレーキのない車は事故る。必要なのはイエスマンではなく議論である。数百議席がみんな右へ倣えしていたら、先鋭化する。そして先鋭化した組織はもろいのだ。