令和8年08月22日付
住田高校が存続の危機にある▼県教委は再来年―令和10年度、同校に募集停止の可能性があるという。もはや一刻の猶予もない▼正直に言うと自分の生徒時代は同校について「住田にある普通科の高校」という認識しかなかった。だが現在は「小規模だが県内でもとびぬけて特色ある高校」と強く感じ、その取り組みに敬服している▼いち早く規定の制服をなくして保護者の経済的負担やジェンダーに配慮したり、生徒と地域住民が交流できる〝サードプレイス〟があったり、教育コーディネーターが学習や体験をサポートしたり、地域みらい留学で他県から入学した生徒が活躍していたり―特色は枚挙にいとまがない▼小、中学校で「地域創造学」を学んできた子たちが、高校でその学びを継続できる点も異色だ。社会的な実践力のみならず、ふるさとに対する誇りや愛着もはぐくまれていることは、生徒を見ればおのずと伝わってくる▼生徒自身が危機感を持って「住田高校存続計画書」を作り、オープンキャンパスで学校の特色や魅力を伝えるなど積極的に行動しているのも、地域とともに歩んできた成果だと言えるだろう▼住高ほど〝唯一無二〟の高校もない―その認識を内外へと広げていこう。大船渡東の食物文化、高田の海洋システムと同様、子どもたちの「学びの多様性」を守るためにも、大切なことだ。






