令和8年03月15日付

 きょうまでの2日間、「全国椿サミット大船渡大会」が催されている▼これに先駆け11日付の本紙4面では、気仙両市の市花たるツバキを守り・広げ・つなげてきた方たちを特集した。記事を読むと、あの震災が〝ツバキのまち〟にとって非常に大きな転換点であったと再認識させられる▼ツバキに関しては、個人的にも震災直後の春の開花が忘れ難い。あの年のツバキといったら、後にも先にも見たことがないほど美しかった▼まだまだ明日の見通しさえ立たない状態で、多くの人が花を眺める余裕もなかったころだ。「サクラが咲いたのも散ったのも分からなかった」とよく聞いた▼私自身、いつも何かにせき立てられているようで落ち着かなかった。そんな者の目でさえ引きつけずにはおかず、思わず立ち止まらせるほど、15年前に咲いたツバキは見事だった▼以前はその存在について気に留めたことがなかった。だが津波によって失われた景色が続く中に咲いた花を見て「昔からずっと、こうして何があっても傍らで咲き続けてくれていたんだなあ」と初めて意識し、〝古里の花〟として大切に感じるようになったのだ▼サミットでは他地域との情報交換を通じて、「つばきまつり」のマンネリ化防止などに役立つ視点も獲得してほしい。「おらほの花っこ」として、市民みんなで木を守っていくための方策なども。