令和8年03月13日付

 きのうからガソリン価格がバンと跳ね上がった▼だが燃料価格高騰はまだ危機の序の口だろう。米・イスラエルのイラン攻撃、そしてホルムズ海峡封鎖により、産業と生活に本当の打撃をくらうのはこれからだ▼日本は元々アラブ諸国と関係が良く、イランにも外交ルートがある。これまでの間柄なら、海峡の航行に関して交渉もできたはずだ▼なのに、先に攻撃されたイランにのみ自制を求める失態をおかしてしまった▼訪米を控え波風を立てたくないにしても、他の同盟・先進国が軒並み(スイスは中立を破ってまで)米・イスラエルの軍事行動は国際法違反だと非難する中、日本の沈黙は悪い意味で異質だ▼わが国はエネルギーや石油連産品を中東に大きく依存する。中東危機は日本国民の危機。無批判で米に追従するなら、確実に国益を損ね続けることになる▼政府は石油の備蓄放出を決めたが、備蓄に手をつけるのは本来、できる限り外交努力を重ね、それでもだめだった時の最終手段でなければならないはずだ▼米にも自制を求めて停戦調整にあたり、国際的な立場を上げることも安倍元首相なら戦略としてしたろうし、岸田、石破の両氏も外交筋を巧みに使い和平のため動いたろう▼というか、誰が行政トップであれそういう立ち位置を取れることが、西欧とは違うわが国の強みだったのではなかったか。