令和8年09月15日付
嘘をつくことが〝選挙で勝つための最適解〟になってしまった─と強く危惧する▼特定候補に関する膨大な量のデマと攻撃で、SNSが支配される。デマを流された側はその打ち消しに追われ、政策の浸透を図れないまま、悪いイメージだけが定着する…という流れがパターン化している▼デマと「2馬力」が問題視された兵庫県知事選を境にこの手法が〝注目〟され、参院選、衆院選、そして先日の沖縄県知事選をはじめ、地方の首長選挙も席巻している▼身近な例を挙げると先の宮城県知事選では、現職への根拠なき中傷がネットで大量に拡散。自身の政策と正反対の言説も流された▼この時は県民がデマに屈しなかったが、多くの選挙で「虚偽情報を流されたほうが敗北」する結果が増えつつある。候補者家族や応援した一般人まで個人攻撃にさらされるなど、一線を超える事態もすでに起きている▼選挙でのSNS利用を規制し、デマ発信に罰則をつけねば、うそをついたもの勝ちの倫理なき〝選挙ハック〟が当然となり、立候補への萎縮も招く▼来年には統一地方選がある。地元の政治家が日頃どんな問題に取り組み、議会でどんな話をしているか、今から注視しておかねば。民主主義というやつは実に手間がかかる。だがその手間を惜しめばうそをうそと見抜けず、私たちの生活も〝ハック〟されてしまう。






