令和8年01月10日付

 茂木外相が訪日中の国際刑事裁判所(ICC)赤根智子所長と会談し、「法の支配を重視する国として、今後もICCを力強く支援する」と伝えた▼なのにそのころ、小野寺五典安保調査会長らわが国の代表団はイスラエルを〝表敬〟訪問し、パレスチナ自治区ガザやレバノンへの侵攻、イランとの交戦に使われた兵器を〝その実戦経験を参考に、わが国の国益とするため〟視察した▼イスラエルのネタニヤフ首相は、小野寺氏との会談で「戦争を支えてくれる日本に感謝を表明」した。これで「日本はイスラエル支持」という同国のイメージ戦略にはまってしまったわけだ▼乳児を含む子どもだけで約2万人、計7万人以上を現在進行形で殺し続けている国を〝参考〟にし、ICCから逮捕状が出ている戦争犯罪容疑者たる首相に〝感謝〟されることが、日本の国際評価をどれほどおとしめ、どれほどの損失になるか▼米国のベネズエラ攻撃も非難した小野寺氏ほどの人なら、本当は理解しているはずなのだ。他国からジェノサイド容認・加担国として見られることは。あるいは、日本国自体も戦争準備を始めたと危険視され、国益になりえないことは▼国際法規を尊重し秩序を守ると言ったその口で虐殺国家を持ち上げる。与党がこんな二枚舌では、今の米国以上に信用されまい。わが国の孤立が深まるばかりだ。