令和8年07月10日付

 米・トランプ大統領が「日本イスラム共和国によってミサイルが撃たれた」と発言した▼よりによってイランと日本を―攻撃相手と同盟国を混同するとは耄碌している―と言って済ませてもいいが、根底にはトランプ氏の同盟国軽視の意識が…もっと踏み込めば〝反日〟感情が潜在的にあるからこその発言だとみている▼これまでも同氏は執拗に真珠湾攻撃に言及。〝米国に得をさせぬならイランにも日本にも大差ない〟とばかりに、わが国への懲罰感情を示していた。中国への態度を見ても、日本を守るべきパートナーとは決して考えておるまい▼現在、中東産の代わりに米国産石油の輸入が急増している本邦だが、こうなると米国にハシゴを外される可能性も高い▼戦争の出口が見えない中、米国内では戦略石油備蓄の輸出に批判が集まる。大統領は支持率のためなら日本への輸出制限や禁輸措置にも踏み切るだろう▼日本政府は石油枯渇やナフサ不足の懸念に対し、「年を越えて確保」と強弁し、イランとも交渉せずにきた。それは、米国が早期に戦争を終結させてくれるという当て推量と、同国産原油の輸入維持を前提に試算していたはずだ▼だがこうなると備蓄放出も遠からず限界が来る。これまでは微々たる収入を頼りに貯蓄を切り崩してきたが、今後はそれを食いつぶす一方になりかねないということだ。