令和8年05月06日付

 連休後半に文字通りの「五月晴れ」が戻ってきたことで、改めて気付かされたことがある。山の荒れ方だ▼この時期に森へ目をやれば、そこには柔らかな色合いの新芽がもえいづる、美しい風景が待つ。白みを帯びた若緑と、これまた淡い色合いの山桜との競演は目にも優しい▼しかしそれだけに、立ち枯れた樹木があるとその気の毒なまでにみすぼらしい茶色が際立ってしまう▼昨年までも、山に枯れ木がどんどん増えているなあと深刻に感じてはいた。冬の間は広葉樹も葉が落ち、遠目には同じく茶色に見えるから目立たなかったものの、初夏を迎え、木々が盛んに芽吹き始めてみたら「えっ…こんなに広範囲で枯れてたっけ…」とあぜんとしてしまった▼松くい虫の被害をはじめ病原菌によるナラ枯れが主な原因だろうが、本当に年々ひどさを増している▼枯死が増えれば倒木などの危険が高まるのはもちろん、それらが山火事の〝燃料〟となってしまう恐ろしさも、大船渡市と大槌町、直近で起きた二つの大規模林野火災を見て感じた▼生木であれば、そして下草刈りや間伐などで人の手が十分に入っていたなら、延焼スピードも少しは違ったろうにと▼海の保全を筆頭に、山の管理が川下の生活に直結することを痛感するばかり。私たち一人一人が国に収めている森林環境税が、しっかり活用されるよう願う。