令和8年03月19日付
各国に求めたホルムズ海峡でのタンカー護衛をNATO加盟国が軒並み拒否したことで、よほどトランプ大統領のプライドは傷ついたのだろう。相当お冠の様子だ▼「同盟国の〝忠誠心〟が見たかっただけで支援が必要だったわけじゃない。米国は誰の助けも必要ない。最強の国だ」と怒りに任せた勢いで「日本の支援も不要」と、自衛隊へのタンカー護衛要求も〝事実上撤回〟した▼朝令暮改の権化が相手なので安心はできないが、言質は取れた。調査目的の艦船派遣は停戦が条件と高市首相も発言した。そのラインは絶対死守すべきだ▼ただ、機嫌を大きく損ねた面倒な相手との会談で、日本側は対応に苦慮しよう▼日本の単独開発の予定だった南鳥島レアアースの共同開発や、国防費GDP比3・5%受け入れなども、丸ごとのめと迫られやしないか▼また「共同備蓄」の名目の下、米国産原油増産のため、日本側が投資することも決まりそうだ。わが国はまるで〝財布〟扱い▼米と取引すれば原油輸入のリスク分散になるという考え方もあるが、中東との比にはならないほど巨額の費用となり、予算を圧迫する。石油だけではなく、あらゆるものの物価上昇も避けられない▼〝忠誠心〟を求めるなど、わが国を対等な相手とは見なしていないトランプ氏におもねらず、国益を損なう難題ははねつけてほしい。






