令和8年04月05日付
東京はもう桜が満開、なんなら散りかけだそうで。なんともあわただしい▼気候変動により、この三陸でも開花宣言はどんどん前倒しとなっているように思うが、それでも、新年度へ切り替わったあとにのんびり前線の到達を待つことができるのは、北の地に住む良さではないか▼最近、「さくら」という言葉の語源に関する記事を読んだ。「桜は古くから稲作と関係している」という内容だ▼「さ」とは、稲の神―春に里へとやってくる農耕の神を意味し、そこに神の居場所を意味する「御座」の「くら」を合わせ「さくら」になったという説があるそう▼これは、桜の開花が「田植えを始める基準」になっていたからとされる。農家のお花見というのも、春の訪れとともに田の神を迎える行事であり、花の咲き具合を見てその年の豊作を占ったともいわれるようだ▼大船渡市盛町出身の祖母が生前、「(盛にある)貴船神社のしだれ桜が咲くと田植えの準備を始めたものだ」と言っていたのとつながった▼きょうは二十四節気の一つ「清明」。桜が開花する前後の万物清らかなるころのことで、田植えの準備も本格化する時期だ▼だがこの春はイラン攻撃により、トラクターに使う燃料や肥料なども不足・高騰。農家の悲鳴が聞こえる▼花の季節らしく心安らかでありたいのに、どうもその逆をいく一方。胸が苦しい。






