令和8年10月29日付

 〝何が起きてもいいように備えろ〟と、各国が異口同音に言い始めている▼英国政府は3日分の水や食料、また電気やネットが寸断された場合に備え、ラジオや懐中電灯、モバイルバッテリー、現金を用意するよう国民に指示した▼嵐などの自然災害とサイバー攻撃によるインフラのまひがいつ起こるか分からないためという▼英首相は「脅すつもりはないが、予想外の大パニックは今後もどんどん増える」「何か起きてもスーパーに行けば何とかなるという昔の感覚を捨て、自分の身は自分で守る時代に入った」と宣言した▼しかし気になるのは、英の国防相が「1000日以内の戦争に備えるよう促した」とミラー紙が報じたことだ▼ロシアの軍事力強化を背景とし、あくまでも〝それぐらい差し迫った気持ちで備蓄を〟というニュアンスが含まれてはいたが、EUも昨年、自国に72時間分の備えを推奨したこと、そして米・ペンタゴンが現在、電力、燃料、物資の供給がなくても90日間生き延びられるよう準備中という報道と併せて、不穏な空気を感じる▼日本でも防災庁が発足する11月2日、全国民に向け災害へ備えるよう緊急要請を出すという▼異常気象やサイバー攻撃がもはや特別なことではなくなったうえ、その時に「公助」が機能しなくなる可能性を、世界中が想定しておくべきということなのだろう。