令和8年03月05日付

 米国とイスラエルによるイラン攻撃で見えてきたことが色々ある。「軍備が抑止力になる・抑止力がないと攻め込まれる」という論は、〝幻想〟とは言わないまでも、疑う余地があると▼「勝てはしないにしても、重武装すれば相手は手を出しにくい」だとか「先制攻撃能力があれば」「米軍基地がある限りは」など、わが国は今〝戦争をしないためにも、軍事力が必要なんだ〟という方向に進んでいる▼しかしイランは「重武装」していたにもかかわらず攻撃された。イスラエルは「先制攻撃」の結果、泥沼の報復を受けている。サウジアラビアやUAEは「米軍基地」があるためにミサイルを撃ち込まれている▼これらの事実を目の当たりにしても、日本はこのまま方向転換を一切検討せず軍備増強へひた走るのだろうか。「軍拡すればかえって、相手に侵攻の口実を与えることになるかも」という疑問は、少しも差し挟まずに?▼また、「日本も抑止力に核が必要」と主張するのと同じ口で「核兵器を持とうとしたイランは攻められて当然」という人がいるのも大きな矛盾だ▼「イランの核兵器開発は決して許されないというのがわが国の一貫した立場」と高市首相は語った。すると日本は今後も「核兵器の開発/保有による核抑止」の方針を検討することはあるまい。ぜひその一貫した立場は取り続けてもらいたい。