令和8年05月21日付

 「新聞を読む意義を説明してほしい」と依頼があり、高校1年生に話す機会をいただいた▼新聞を読む―ひいては「社会の情報」に触れておいたほうがいいのはなぜか?理由はいくつもあるが、最も大事なこととして今回は、「自分の身を守るため」と説明した▼知っているということが防具になる。情報を持っていないことは、無防備な状態で攻撃されるのと同じだと▼例の一つに「闇バイト」を挙げた。闇バイトにかかわり強盗殺人に手を染めた若者と接見した弁護士が「何年で出られますか」と尋ねられ、「いや、もう出られませんよ」と答えたら犯人はぼうぜんとしていたと▼「あの子らは普段からニュースを見ていない。興味あるもの以外何も知らない」と語ったという話だ▼強盗致死が死刑または無期懲役になるほどの重罪だと一度でも何かで見聞きしていたら、人生を棒に振ることはなかったかもしれない▼栃木では強殺で16歳の少年4人が逮捕された。現在の少年法では死刑にはなるまい。だが今後は分からない。法改正されたら?そのニュースを知らず「未成年だからお前たちは罪に問われない」とたぶらかされたら?▼「知らなかった」では済まないことがある。情報や知識は「盾」である。詐欺の手口や、クマの出没場所も、知らねば危険にさらされる。「知っている」ことが、あなたを守るのだ。