令和8年08月11日付
熊本で「避難所格差」が問題になっている▼冷房の有無や、物資の充実度の違いはもとより、固い床で寝かされているとか、ペットを連れて避難できる場所がなく車中泊を続けているなど、「10年前に課題になったことが改善されていない」という不満の声が上がっている▼わが国では災害対策基本法により、被災市町村が被災者援護をすると定められている。ただ、標準化したルールがなく、同じ被災地でも格差が生じやすい▼一方海外では、被災者の尊厳を保つための国際基準に照らし合わせ、避難所の迅速な開設と充実に取り組んでいる▼2年前、台湾東部の花蓮県で大地震が起きた時は、プライバシーを守るテントや簡易ベッド、冷暖房、ワイファイ、シャワー、さらにはマッサージや医療相談までが、わずか3時間程度で一気に整えられたのを見て驚いた▼災害対応先進国といわれるイタリアでも、数時間以内にテントやベッドなどの居住スペースを構築。これは被災自治体に代わってほかの州が救援に動くよう、対応が均一化されているおかげだという▼これらの国では、発災後48時間以内にTKB(トイレ・キッチン・ベッド)を含む必要な資機材を整えることが仕組み化されているのだ▼災害大国である日本でこそ、こうした仕組みづくりが重要なはず。災害対策基本法の制度改革は急務だと言えよう。






