令和8年02月23日付

 海外の通信社で働き、現在は米国テキサス州に拠点を置くという日本人の男性記者が、昨年の暮れに訪ねてきた▼米国と比べて日本は地方紙にまだ元気がある。理由は?と調べているうちにわが社へ行き当たったのだという▼小紙がなぜ生き残れているか…と聞かれても大して実のある分析はできなかったが、日米の新聞事情に関する雑談で少々盛り上がった▼米国では全国紙より地域紙が主流で、かつてはどんな小さな町にも新聞社があった。しかしそれらも経営難で続々と廃刊になっているという話は、随分前から聞こえていた▼それで新聞が消えた地域に何が起きたか。選挙のことも報道されないから行政に対する住民の関心が失われ、監視の目がなくなったために不正や汚職が横行。どこでも現在、同じ問題が起きている…という話題も見聞きはしていた▼で、ここからが今回初めて知った話。なんと最近、地域紙を復活させる動きが米各地に生まれているという▼新聞社経営が難しいことには変わりなく、NPOなどが運営するケースもあるそうだが、いずれにしろ「やはり新聞は情報インフラとして必要」と住民に再認識されているのは、意外でもありうれしくもあった▼新聞は〝オールドメディア〟とくさされることも多いが、自分たちもなすべき役割を果たして存在意義を示していこうと、襟を正した。