令和8年06月27日付
欧州が熱波で大変なことになっている▼気温が連日40度前後となる中、パリでは熱中症で亡くなる人が50人を超え、暑さのあまり水に入って溺死する人も同じぐらいいるという▼背景には、欧州諸国のエアコン普及率が1~2割と低いことがある▼考えてみたら多くの国が北海道より高緯度なのだ。カラッとしているから、気温が上がっても日影は涼しい。過去には熱波が長期間続くこともまれで、設置の必要がなかったのも納得だ▼数少ない旅行経験を思い返すと、空港のように大勢が行き交う場所にもエアコンは入っておらず、海外資本のカフェでない限り飲み物はホットのみ。アイスコーヒーは存在しなかった。建物の構造から社会設計から、酷暑の想定がないのだ▼そして欧州の夏季は日が長い。午後9時~10時を過ぎてようやく夕方ぐらいの日差しになる。酷暑日に冷房がなく太陽からの逃げ場もないとなると、文字通り地獄だろう▼欧州のエアコン普及に関してはエネルギーコストの高さなどで障壁は大きいようだが、生命に関わる問題になってきており、さすがに今後は進むだろう。日本企業が参入を図っているとも聞く▼設置できる技術者が現地にいないという課題を解決するため、養成所を開設するメーカーもある。日本の技術が、このように価値ある面で存在感を発揮してくれたらうれしい。





